5回目のピット作業を終えた両チーム。VivaC 86は松井、LEON AMGは蒲生がステアリングを握る。5回目のピットストップではタイヤ交換を行ったVivaC 86だったが、ペースが上がらない。2分3秒台半ばから後半での走行。
VivaC 86に対し1秒以上速い2分2秒台のタイムでラップを刻み続ける蒲生は、必死に逃げるVivaC 86を猛追する。
そして、GT300の周回数150周目、蒲生はメインストレートの立ち上がりで松井操るVivaC 86の背後にぴたりとつけると、1コーナーへのブレーキングでVivaC 86をパス。トップに浮上した。
その後、蒲生はペースを上げて、松井に食らいつく隙をあたえずにあっという間に引き離しにかかる。
2番手に落ちたVivaC 86だったが、3番手のマネパ ランボルギーニGT3との差は約30秒。トップLEON AMG、2番手VivaC 86は確実かと思われたが、最後の鈴鹿1000kmはこのまま終わらなかった。
GT300周回数154周目、「逆バンクで1台のマシンが横転している」のアナウンスが場内に響き渡る。スクリーンに映し出されたそのマシンは、なんと2番手を走っていたはずのVivaC 86。マシンは完全に腹を見せる形で逆バンクのクラッシュバリアに突っ込んでいた。
ドライバー松井は無事だったものの、コースへの復帰は不可能な状況。予選に引き続き、決勝レースでも驚きの戦略を見せたVivaC 86の鈴鹿1000kmはここで締めくくられることになった。
そして、レースは最大延長時刻である18時28分が迫ったことから、171周(GT300クラスは158周)で終了宣言が出される。
LEON AMGはそのまま快走を見せ、見事、GT300クラスのトップでチェッカー。クラス予選9番手から見事なピット戦略と速さで、最後の鈴鹿1000kmを制した。
2位に続いたのはマネパ ランボルギーニ、3位にはショップチャンネル ランボルギーニGT3とJLOCが2位、3位に続く結果に。この2台は中盤から最後までバトルを繰り広げ続け、チェッカーを受けた時点でもその差は僅差だった。
ポイントリーダーとして臨んだグッドスマイル 初音ミク AMGは中団を走行中の終盤に、右リヤタイヤがパンク。19位でチェッカーとなった。
これでポイントランキングの順位も変動。手元の集計ではウイナーであるLEON AMGがランキングトップにおどり出ている。次戦は10月7~8日開催のタイ。スーパーGTも残り2戦。チャンピオン争いにも注目したい。