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MotoGP ニュース

投稿日: 2019.09.09 12:06
更新日: 2019.09.09 13:27

SBK第10戦ポルトガル:バウティスタがレース2で表彰台の頂点に返り咲き。0.111秒差でレイを退ける

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MotoGP | SBK第10戦ポルトガル:バウティスタがレース2で表彰台の頂点に返り咲き。0.111秒差でレイを退ける

 レース2はスーパーポール・レースの結果により、ポールポジションにレイ、2番グリッドにバウティスタ、3番グリッドにロウズがフロントロウに並んだ。

 気温30度、路面温度44度のドライコンディションでレース2がスタート。このレースでも絶好のスタートを切ったのはレイだった。レイにはチームメイトのハスラムが続いたが、ハスラムを4番手スタートのラズガットリオグルがパス。2番手に浮上する。

 バウティスタはまたしてもスタートでポジションを落として後退。オープニングラップを終え、トップがレイ、2番手にラズガットリオグル、3番手にハスラム、4番手にロウズが続き、バウティスタが5番手につける。

レイはレース2では序盤にレースをリードするも、引き離すことはできなかった
レイはレース2では序盤にレースをリードするも、引き離すことはできなかった

 バウティスタは2周目に、レース1でレイが更新したレコードを上回るファステストをマークし、上位に食らいつく。トップのレイから6番手のバウティスタまでが1秒以内で連なる状況だ。レイはレース1、スーパーポール・レースのように序盤から後続を引き離せず、2番手のラズガットリオグルがぴたりと背後をマークする。

 5周目に差しかかるメインストレートでバウティスタがドゥカティ パニガーレV4 Rの加速力によって一気に3番手に浮上。バウティスタはさらにその翌周にもメインストレートで2番手に浮上。同時にラズガットリオグルがレイを交わしてトップに躍り出た。

 しかしトップ集団のポジションが入れ替わってもその僅差は変わらない。バウティスタは再びメインストレートでラズガットリオグルをオーバーテイク。同時にレイがラズガットリオグルを交わして2番手に浮上する。

左肩の負傷を抱えながらもレース2では力強いレースを見せたバウティスタ
左肩の負傷を抱えながらもレース2では力強いレースを見せたバウティスタ

 トップに立ったバウティスタは少しずつ2番手のレイとの差を広げていく。バウティスタとレイの差は、じりじりと確実に開いていった。レース折り返しの10周目を終えたとき、その差は0.5秒以上。同じくレイと3番手のラズガットリオグルとの差も約0.5秒。トップ3はほぼ等間隔ながら少しずつその間を広げて周回を重ねていった。

 一方、4番手争いは終盤までハスラム、ロウズ、ファン・デル・マークの3人によって激しく争われた。ドッグファイトを展開する3人に、さらに7番手を走行していたロリス・バズ(テンケイト・レーシング)が追いつき、ポジション争いは四つどもえの様相を呈した。

 この争いは、終盤にロウズとハスラムによる4番手争い、バズとファン・デル・マークによる6番手争いに分かれていく。

 トップのバウティスタは終盤にかけてレイの接近を許し、ラストラップではテール・トゥ・ノーズになるも、トップでチェッカーを受けた。その差はわずか0.111秒。終盤のレイの猛追をかわして第7戦イタリア(イモラ)のスーパーポール・レース以来の勝利。2019年シーズン15勝目を挙げた。バウティスタはサマーブレイク前の第9戦アメリカのスーパーポール・レースで負った左肩の負傷が完治していないようで、パルクフェルメでは患部にアイシングを施す様子が見られた。

 僅差で2位となったレイは、レース1とスーパーポール・レースのようにトップに立ったのち、後続を引き離せずに終わった。とはいえこのポルトガルで2勝。ポイントランキングで2番手のバウティスタに対し91ポイントの差を築くことに成功した。

 3位に入ったのは新鋭・ラズガットリオグル。優勝こそまだないが、インディペンデントチームでありながら、すでに表彰台争いの常連となっている。

 そして激しい4位争いを制したのはロウズで、5位がハスラム。6位にはバズが入り、ファン・デル・マークは7位だった。モリワキ-アルティア・ホンダ・チームのふたりは厳しい戦いを強いられ、高橋は17位、清成は19位でレースを終えている。

高橋、清成ともに苦しいレースとなった
高橋、清成ともに苦しいレースとなった

 スーパースポーツ世界選手権(WSS)では、トップが13周を完了した時点でラファエレ・デ・ロサ(MV AGUSTA Reparto Corse)がクラッシュ。路面状況により赤旗が提示されて、最後の計時ポイントの結果によって最終リザルトが確定した。

 優勝はフェデリコ・カリカスロ(BARDAHL Evan Bros. WorldSSP Team)、2位はランディ・クルメンナッハ(BARDAHL Evan Bros. WorldSSP Team)、3位はルーカス・マシアス(Kawasaki Puccetti Racing)。大久保光(Kawasaki Puccetti Racing)は7位だった。

 スーパースポーツ世界選手権300(WSS 300)に参戦する岡谷雄太(DS Junior Team)は、ラストチャンス・レースで9位フィニッシュ。本戦出場条件の6位以内に入れなかった。

 以下、SBK第10戦ポルトガルのレース2順位結果。

■SBK第10戦ポルトガル レース2順位結果(20周)

Pos. No. Rider Team/Machine Time/Gap
1 19 A.バウティスタ Aruba.it レーシング-ドゥカティ(ドゥカティ パニガーレV4 R) 34’18.017
2 1 J.レイ カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK(カワサキZX-10RR) 0.111
3 54 T.ラズガットリオグル ターキッシュ・プセッティレーシング(カワサキZX-10RR) 4.576
4 22 A.ロウズ パタ・ヤマハ・ワールドSBKチーム(ヤマハYZF-R1) 8.119
5 91 L.ハスラム カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK(カワサキZX-10RR) 8.185
6 76 L.バズ テンケイト・レーシング(ヤマハYZF-R1) 11.187
7 60 M.ファン・デル・マーク パタ・ヤマハ・ワールドSBKチーム(ヤマハYZF-R1) 11.217
8 33 M.メランドリ GRTヤマハ・ワールドSBK(ヤマハYZF-R1) 16.488
9 66 T.サイクス BMWモトラッド・ワールドSBKチーム(BMW S1000RR) 17.188
10 11 S.コルテセ GRTヤマハ・ワールドSBK(ヤマハYZF-R1) 18.352
11 81 J.トーレス チーム・ペデルチーニ・レーシング(カワサキZX-10RR) 20.888
12 21 M.ルーベン・リナルディ バーニーレーシングチーム(ドゥカティ パニガーレV4 R) 26.491
13 28 M.ライターベルガー BMWモトラッド・ワールドSBKチーム(BMW S1000RR) 28.061
14 50 E.ラバティ チーム・ゴーイレブン(ドゥカティパニガーレV4 R) 30.993
15 36 L.メルカド オレラック・レーシングVerdNatura(カワサキZX-10RR) 33.331
16 7 C.デイビス Aruba.it レーシング-ドゥカティ(ドゥカティ パニガーレV4 R) 39.825
17 13 高橋巧 モリワキ-アルティア・ホンダ・チーム(ホンダCBR1000RR) 48.441
18 20 S.バリアー ブリックス・パフォーマンス(ドゥカティ パニガーレV4 R) 53.560
19 23 清成龍一 モリワキ-アルティア・ホンダ・チーム(ホンダCBR1000RR) 56.409
20 52 A.デルビアンコ アルティア・ミエ・レーシングチーム(ホンダCBR1000RR) 1’03.666

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