ロレンソは予想していた以上に自らのライディングスタイルを変える必要があると語っており、かつて11年から12年までドゥカティに所属したバレンティーノ・ロッシの身に降り掛かったことの再来だと考える者もいる。しかし、現在のドゥカティは当時とはかなり異なったチームであり、早急に状況の改善がなされるはずだ。
また、ロレンソがミケーレ・ピロをコーチに任命した意味も大きい。ピロの存在はロレンソにデスモセディチGP17という暴れ馬から最大限を引き出す方法を導く手助けとなるだろう。ピロはドゥカティのメインテストライダーであり、レースライダーの誰よりも長い期間ドゥカティのマシンに乗っている。
そして、もうひとつテストで明らかになったのが、17年シーズンもホンダとヤマハの二強体制が敷かれるだろうということだ。ヤマハのマーベリック・ビニャーレスは、自身にのしかかっていた多くのプレッシャーをものともせず、3日間で総合トップのタイムを記録し、YZR-M1に完璧に適応したことを証明してみせた。
ホンダのマルク・マルケスは、エンジンの適切なセッティングを見出すのに苦戦しているのにも関わらずパフォーマンスの改善には満足しており、昨年よりも力強い位置にいるようだとコメントしている。