■ヤマハが披露した2層カウル。他メーカーも近々導入か?

 ヤマハがセパンで持ち込んだ新しい空力デバイスも17年シーズンを面白くする要素になりそうだ。近年のMotoGPマシンの特徴だったウイングレットが16年シーズン限りで廃止されることになった。この廃止を受け、各メーカーは失なったダウンフォースを得るための新たな技術を模索していると噂されていた。そして、最初にその技術を導入したのがヤマハだ。

 ヤマハはカウルを2層構造にして内側にウイングレットのパーツを隠す方法を導入した。この仕組みであればカウルからウイングレットがカウルから突き出していないため完全に合法だ。他のチームも同様のデバイスを近々テストするのではないかと噂されている。

ヤマハの2層カウル
ヤマハの2層カウル

■サテライトチームが17年シーズンをかき回す?

 ホンダとヤマハが本命と目されているならば、ドゥカティとスズキは17年シーズン最大のダークホースとなるだろう。ドゥカティに関しては、16年シーズンに6年ぶりに優勝し2勝を挙げたとはいえ、彼らが実際にチャンピオンシップに挑戦できるのかというのは疑問だが、マシンの開発は非常にうまく進んでいる。

アンドレア・イアンノーネ
アンドレア・イアンノーネ

 スズキに関しては、アンドレア・イアンノーネが非常に素晴らしい速さを持っているが、レースペースとなるとは話はまったく違ってくるだろう。経験豊富で開発を主導できるトップライダーがいないため、ホンダ、ヤマハ、ドゥカティの後ろになると予想している。

 私の直感では、ヤマハのバイクがもっとも優れており、ホンダが僅差でそれに続く。ドゥカティが2強に近いところまで位置し、スズキが4番目のファクトリーチームになるだろう。しかし、この“仮想トップ4”の後ろにこそ、2017年の見どころがある。それはサテライトチームの存在だ。

 16年シーズンにサテライトチームが使用していたマシンは、ブリヂストンタイヤ用の型落ちのマシンだった。しかし、17年シーズンは16年型のミシュランタイヤ用に設計されたマシンを用いるため、よりファクトリーチームに近づくチャンスがある。

 おそらくドゥカティのサテライトチームは非常に強力になるだろう。ヨハン・ザルコ、ジョナス・フォルガーというふたりのルーキーライダーも17年シーズンで強い印象を与えるかもしれない。

アレイシ・エスパルガロ
アレイシ・エスパルガロ
ポル・エスパルガロ
ポル・エスパルガロ

 最後にふたつのファクトリーチーム、アプリリアとKTMの現状についても語っておこう。アプリリアとKTMは明らかに進歩を果たしているが、残念なことに彼らの目標は“ビッグ4”を倒すことよりも、サテライトチームに打ち勝つことになりそうだ。しかし、アプリリアとKTMには豊富なリソースと優れたライダーがいるため、“ビッグ4”に挑むことも不可能ではない。

 上位チームに多くの変化があり、多くのトップライダーたちが異なるファクトリーチームに散らばった。2017年はMotoGP史上まれに見る面白い1年になりそうだ。もちろん結論を導き出すにはまだ早すぎるが、見応えあるシーズンになる予感があるときに我慢できる者などいるだろうか。

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