3年ぶりに開催されたF1日本GP。金曜日はあいにくの雨となったが、来場者数は前回の2019年を上回った。土曜日は雨が上がったものの、朝からドライバーの移籍が発表されて話題に。久しぶりにサーキットを訪れた柴田久仁夫氏が、そんな現地の様子をお届けしていきます。
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土曜日は朝から青空が広がりました。グランドスタンド経由でパドックに降りて行こうと思ったけど、この人出ではとても無理!
パドックの入り口で、ニック・デ・フリースにバッタリ。ファンの人たちが差し出すノートや色紙に、1枚ずつ丁寧にサインしてました。好感度、高し。
アルファタウリ入りが午前9時過ぎに正式発表された直後のタイミングだったので、並んで歩きながら「おめでとう」と祝福したら、「めちゃくちゃ楽しみだよ」と、本当にうれしそうでした。
さっそくマルコ博士と立ち話。来季は角田くんと、切磋琢磨して下さいね。
一方、同時にアルピーヌ入りが発表されたガスリーはといえば、ずっと下を向いてました。
左にいるのが親友で、プライベートマネジャーでもあるジェロームなんですが、彼の話しかけにもなんか生返事だったし……。アルピーヌ移籍が、うれしくないはずはないんですけどね。
初めての鈴鹿だったミック・シューマッハー。前日のクラッシュのハンデを感じさせない走りで、予選ではマグヌッセンをしのぐ結果を出しました。でもソフトタイヤの挙動が納得行かなかったのか、しばらくこうやって話し込んでました。
とにかく熱心なドライバーです。来季のシートが、早く決まるといいんですが。
一方、鈴鹿ラストランで見事にQ3進出を決めたベッテルは、上機嫌で戻って来ました。
以前に比べると、表情がすっかり穏やかになった気がします。もちろんコクピットに乗り込んだら、瞬時にバトルモードに切り替わるんでしょうけど。
ちょっと時間を巻き戻して、こちらは金曜日昼前の鈴鹿です。今季から始まった全10チームのマシンのお披露目会『カーディスプレイ』を見にピットに出たら、1コーナーに向かってしっかり川が流れてました。
雨の降りしきる中、森脇さんがレッドブルの特徴をわかりやすく解説中。
アストンマーティンは傘を差しながら、ピットイン練習を繰り返してました。
ハースまで歩いて行ったら、メカニックの吉田さんにバッタリ。3年ぶりの再会でした。
当時はとにかくF1で働きたいと、いろんなチームに片っ端から履歴書を送ってた頃でした。なかなか色よい返事をもらえず、でも去年の後半に小松礼雄さんの推薦もあって、ハース入り。そして試用期間中の仕事ぶりが認められて、めでたく正社員になったのでした。スタッフの数は少ないし、仕事量はかなり多いみたいですが、でも本人は本当に幸せそうでした。
雨上がりの、誰もいないメインストレート。