また『Dynamic Force Engine』と呼ばれる新型2リッター直噴エンジンは、高速燃焼技術、可変制御システムの採用のほか、排気・冷却・機械作動時などのさまざまなエネルギーロスを削減して熱効率を向上。全域でトルクアップを実現したエンジン車用、そして2リッタークラスHV車用ともに、こちらも世界トップレベルの熱効率40%、41%を達成している。
このエンジンの進化に合わせてトヨタ自慢のHV機構『THSⅡ』も、低速時の電力供給を高めるなどのリファインを受け、リニアで伸びのある加速を実現したという。
そして、エンジン車に採用する新4輪駆動システム『Dynamic Torque Vectoring AWD(ダイナミックトルクベクタリングAWD)』は、走行状況に応じてリヤのトルクを左右独立で制御する「トルクベクタリング機構」を採用。
前後輪を結ぶプロペラシャフトにこちらも世界初となる「ラチェット式ドグクラッチ」を備えることで、2WD走行時には、後輪に動力を伝達させる駆動系の回転を停止させて損失を大幅に低減し、燃費向上をはかる「ディスコネクト機構」を採用するなど、先進的な機能が採用された。
またHV用としてリヤに駆動用モーターを備えるE-Fourも進化し、後輪の全体トルクを従来型の1.3倍に増加させた上で、走行状態に応じて適切に後輪にトルクを配分する新制御を採り入れた。
その上で、エンジン、トランスミッション、ブレーキ、4WDを統合して制御する「AWD Integrated Management(AIM)」も採用し、ガソリン、HV双方のダイナミックトルクベクタリングAWDに組み込むことで、路面を問わない高い操縦安定性を確保したという。
トヨタは今春以降、今回発表した新しいパワートレーン搭載車種をグローバルで拡大していくとし、TNGAによって開発したパワートレーンについては2021年までに、エンジン9機種・17バリエーション、トランスミッション4機種・10バリエーション、ハイブリッドシステムは6機種・10バリエーションの投入を予定している。