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クルマ ニュース

投稿日: 2019.01.31 16:15
更新日: 2019.02.01 19:27

「いつかはクラウン」の思い新たに。スポーツ志向の新型は欧州車に負けない走り/市販車試乗レポート

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クルマ | 「いつかはクラウン」の思い新たに。スポーツ志向の新型は欧州車に負けない走り/市販車試乗レポート

 コクピットに乗り込み、まずは一般道へ。低フード化されたことで前方の車両感覚を把握しやすいほか、フロントピラーもスリムになっているため、運転席からの視界は良好だ。ドライブモードを『NORMAL』にし、アクセルを踏むと驚くほど滑らかにクルマが動き出す。加速でターボラグもまったく感じなかった。

 カーブへの進入でも、クルマの応答性が高く、ステアリングを切った分だけしっかりと旋回する。自然で素直な操作感だ。ロールも少ないので、少し速度を上げてカーブを走行しても車体がしっかり安定していた。

運転席の収まりは良く。乗降時はハンドルが自動的にスライドしてくれるため乗り降りも楽だった。
運転席の収まりは良く。乗降時はハンドルが自動的にスライドしてくれるため乗り降りも楽だった。

 RSアドバンスは走りを重視したグレードとなっているが、乗り心地にも妥協はない。路面からの振動も少なく、でこぼこした道でも嫌な突き上げは感じられない。さらに、ドライブモードを乗り心地優先の『COMFORT』にすれば、振動はさらに軽減され、快適性が増した。

助手席もゆったりとしている。
助手席もゆったりとしている。
後部座席の第1印象は低く感じたが、実際に乗り込むとゆとりがあり、広々としている。
後部座席の第1印象は低く感じたが、実際に乗り込むとゆとりがあり、広々としている。

 続いて首都高速へと向かい、高速巡航に入ると“高級セダン”から“スポーツセダン”に印象が一変する。

 一般道でも感じた応答性の良さは速度域が上がっても健在だ。むしろ、ステアリングのクイック感がさらに上がったように感じる。ドライブモードを鋭い加速重視の『SPORT S』にすればアクセルレスポンスが上がり、首都高の入り組んだカーブでも小気味よく走ることができた。エンジンサウンドも勇ましくなり、高揚感を演出してくれる。

『SPORT S+』にするとさらに走りは変わる。ステアリング、アクセルレスポンスのクイック感に加え、足回りが硬めに設定されるため、回頭性、コントロール性が増し、さらにテンポよく走ることができる。

メーターは2眼でアナログと液晶の組み合わせ。
メーターは2眼でアナログと液晶の組み合わせ。
ドライブモードを『SPORT S』、『SPORT S+』に設定するとメーターリングが赤に変わる。
ドライブモードを『SPORT S』、『SPORT S+』に設定するとメーターリングが赤に変わる。

 マニュアルモードでギヤを合わせて走れば、トラクションのかけ方も思いのまま。マニュアルモードの変速レスポンスも良いので、クルマとの一体感がさらに高まった印象を受けるだろう。

 ただ、『SPORT S+』は、あまりに気持ち良く走れるため、運転に熱が入りすぎてしまうかもしれない。もちろん、スピードの出しすぎはNGだが、アクセルを踏み込みたい、そう思わせるだけの走りをしてくれるのだ。

 クラウン史上最高にスポーティとうたう15代目クラウンは、コンセプトどおりに走りを楽しめる1台だった。かつて、よく耳にした「いつかはクラウン」というフレーズがあるが、実際にクラウンを運転してみて、その言葉どおり、いつか所有したいと思わせるだけの魅力が詰まっていた。

 ニュルブルクリンクで鍛え上げたという走りはパフォーマンスも高く、室内も上質なため、欧州の高級車にも引けをとらない。それでいて価格は税込みで559万4400円からと、欧州メーカーの高級セダンと比べて、お求めやすいのもポイントだ。

 今回は持ち込めなかったが、RSアドバンスグレードは峠道やサーキットでも軽快に走ってくれそうだ。機会があればサーキットを全開で走りたい、そう感じさせるだけのポテンシャルを、この15代目クラウンは秘めている。

ラゲッジスペースは奥行があり、ゴルフバックが横置きで4個入るという。
ラゲッジスペースは奥行があり、ゴルフバックが横置きで4個入るという。

【動画で見るトヨタ・クラウン・RSアドバンスの内装と外装】

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