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クルマ ニュース

投稿日: 2020.03.27 12:28
更新日: 2020.03.29 10:39

「ムエタイの一撃キックを味わえる」見た目も走りもスーパーな傑作。マクラーレン720S/最新スーパースポーツカー試乗レポート

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クルマ | 「ムエタイの一撃キックを味わえる」見た目も走りもスーパーな傑作。マクラーレン720S/最新スーパースポーツカー試乗レポート

 720Sが搭載するパワーユニットは4.0リッターV8ターボで、最高出力は読んで字の如しの720ps。昨今のスーパースポーツの世界は500psオーバー当たり前で、600psオーバーもゴロゴロいる。

 こうなると600も700も大した違いがないんでしょ? なんて思えてくるのだが、違うのだ。

 ターボエンジンはご存じのように低回転域は少し元気がなく、4000回転台あたりで盛り上がりが来て、5000回転台で収束していくものが多い。

 720Sも1次の盛り上がりまでは、これまでのモデルと似ているのだが、7000回転近くで2次の盛り上がりがある。

 しかもムエタイのキックのような鋭い一撃が、背中に向けてズドンと放たれる感じ。並みのスーパーカーなら空中分解してしまいそうな衝撃なのだが、強固なカーボンファイバーシャシーとアクティブな足が、その衝撃を余すことなく加速に変える。

 すると乗り手はどうなるか? 右足が勝手に怖気づき「今度はサーキットでも行くか」となる。実際にマクラーレン720Sは富士スピードウェイのストレートで実測で(メーター読みじゃなく)300km/hを越える稀有な1台だ。

 FIA-GT3マシンがレースに出ているので、そういう感情移入のしかたもあるだろう。見た目、走りともにスーパーな傑作と言い切っていいと思う。

マクラーレン720Sクーペのコクピット
マクラーレン720Sクーペのコクピット
マクラーレン720Sクーペのリヤスタイル
マクラーレン720Sクーペのリヤスタイル
2020年の東京オートサロンのマクラーレンブースには、最新モデルのGTと720Sが展示された
2020年の東京オートサロンのマクラーレンブースには、最新モデルのGTと720Sが展示された

■マクラーレン720S 諸元

車体
全長×全幅×全高 4543mm×1930mm×1196mm
ホイールベース 2670mm
車両重量 1419kg
駆動方式 RWD
トランスミッション 7速DCT
サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーン
ブレーキ 前/後 ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ  前:後 245/35R19 : 305/30R20
エンジン種類 V型8気筒DOHCツインターボ
総排気量 3994cc
最高出力 537kW(720ps)/7250rpm
最大トルク 770Nm(78.5kgm)/5500rpm
最高速度 341km/h
車両本体価格 3338万3000円

■Profile 吉田拓生 Takuo Yoshida

自動車雑誌の編集部を経て、2005年からフリーのモータージャーナリストとして活動をスタート。自動車、ヨット、英国製品に関する文章を執筆。現代のスポーツカーをはじめ、1970年以前のヒストリックカー、ヴィンテージ、そしてレーシングカーの試乗レポートを得意としている。


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