95号車SPOONリジカラCIVIC、24時間レースを2位で完走

 5月30日(金)~6月1日(日)に富士スピードウェイ(静岡県駿東郡 4.563km)でENEOSスーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE第3戦『NAPAC富士24時間レース』が開催され、95号車SPOONリジカラCIVIC(山田英二/小出峻/西村和真/三井優介/松井猛敏/中島保典)は、予選ST-2クラス3位から決勝をスタート。まもなくクラストップへとポジションアップし、21時間まで首位を堅守。一時75号車CIVICに首位を譲るも直後に再逆転しレースリードを奪還。しかし、ピット作業違反の判定を受けて60秒のピットストップペナルティが課され、クラス2位でのチェッカーとなりました。

 第3戦の予選は30日(金)の12時から全クラス出走で行われました。天候は晴れ、気温17℃ 路面温度20℃のコンディションのなか、Aドライバー山田とBドライバー小出のタイム合算による結果は、クラスポールから0.713秒差の3番手スターティンググリッドを獲得しました。

 翌日の決勝日は朝から降雨に見舞われましたが、次第に回復するとの予報であり、決勝スタート時間の15時までには天候は回復すると期待されましたが、無情にも雨脚は衰える事がなくさらに雷鳴が轟いたため、スタート時間は1時間ディレイすることに。フィニッシュは予定どおり1日の15時とする23時間レースとなりました。

 決勝スタート時、雨は小雨となったものの路面はヘビーウエット状態のため、SC(セーフティカー)先導でスタート。95号車は他車同様にレインタイヤをチョイス。スタート担当の小出は、4周目にSCが退去すると難しいコンディションのなか、アグレッシブなドライブを見せ、6周目には首位へと躍り出ます。

 日付の変わった1時18分にコース上でのアクシデント車両撤去と破損したガードレール修復のため1回目の赤旗が掲出され、さらに明け方の4時45分には濃霧による赤旗が掲示。あわせて3時間27分間レース中断となり、加えてコース上のアクシデントなどによりFCYが12回、SCが8回出される荒れたレース展開となりました。

 そのなかでも95号車は首位を堅守、ノントラブルで三井〜西村〜小出〜三井〜山田〜松井〜山田〜西村〜小出とバトンをつないで行きます。フィニッシュまで残り1時間となった終盤、追い上げてきた72号車に一時首位を奪われますが、すぐに小出がペースを上げて首位を奪取することに成功。これで優勝の可能性が高まりましたが、その直後にピット作業違反の判定が出され、60秒のピットストップペナルティが課されてしまいました。

 小出はそのギャップを埋めるべくプッシュを続けましたが、その差を1分1秒まで詰めたところでチェッカーとなり、クラス2位でフィニッシュとなりました。

中島保典/小出峻/松井猛敏/三井優介/山田英二/西村和真(SPOON リジカラ CIVIC)
2025スーパー耐久第3戦富士24時間 中島保典/小出峻/松井猛敏/三井優介/山田英二/西村和真(SPOON リジカラ CIVIC)

 ファーストドライバーを務めた小出峻は「この24時間レースは、序盤からすごく順調に進んでいたんですけど、ちょっとのミスで順位が変わってしまったのがすごく悔しいし、残念です。ただチームのポテンシャルという部分に関しては、去年の24時間から大きく進化しているし、クルマに関してのトラブルはほぼ全くありませんでした。だから力強いレースができたと思うし、良い感じにチームもマシンも仕上がったと思っています。結果としては2位ですけど、チームのポテンシャルを引き上げられたのが凄いことだと思います。もちろん来年はなんとしても24時間で勝ちたいですし、タイトル獲得に向けてまた進化していきたいです」と語っています。

 Cドライバーの西村和真は「今年僕はこのチームに参加させていただいて初めての24時間でしたが、皆さんがいろんな形で準備していただき力を発揮していただいたおかげで、ずっとクラス1位で走っていたのは本当にすごい進歩だと思います。ただ(ピット作業が)噛み合わなかっただけで、優勝に届かなかったというのは本当にレースの深いところでしょうね。やっぱり簡単には勝たせてくれないものです。このまま強いチームとして皆で協力しチャンピオン目指せるように気を引き締めて頑張ります。ツーリングカーのレースは、まさにチーム一丸となれるのでものすごく楽しいです」。

 Dドライバーの三井優介は「一年ぶりにチームに加えていただいて、本当にありがたいと感じています。しかし、結果は本当にただただ悔しいです。僕は今年スーパーフォーミュラ・ライツに乗っていろいろ成長できたし、今回シビックに乗って自分の成長を感じることができました。サスの仕上がりも勝った去年の最終戦よりも乗りやすくなっていました。このチームが実力で長い時間首位を走れたのは、僕個人的にも感動しています。3度目の24時間なのですが、ノートラブルで終えたのは初めてなので、本当に戦っていて楽しかったですし、24時間の面白さを感じた一日でした。来年も乗せてもらえたら是非リベンジしたと思っています」とそれぞれ述べました。

 チーム監督の原剛は「今回の目標は、昨年のトラブル原因を克服し完走するということに置いていました。それはもちろん達成できました。何よりドライバーの皆さんの力を借りて、コントローラブルで扱いやすいクルマにセットアップできたことが、大きな成果だと思います。しかし、せっかく戦えるクルマでありチームになったのに、ピット作業違反のペナルティで勝利を逃したのはとても残念です。この悔しさを糧として、チーム全員で共有し再発させないこと。そういった真の強さを身につけないといけません」と戦いを振り返り、第4戦以降への意気込みを語りました。

 第4戦は7月5〜6日にスポーツランドSUGOで4時間レースとして開催されます。

SPOON リジカラ CIVIC
2025スーパー耐久第3戦富士24時間 SPOON リジカラ CIVIC(山田英二/小出峻/西村和真/三井優介/松井猛敏/中島保典)

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