7月19日、日曜日のヒート2は再び悪天候となり、霧の影響で周回数が3周減り、セーフティカーでのスタートとなった。あまりの天候の悪さにある程度の周回をこなしたところで赤旗終了の可能性もあったが、少しずつではあったが、わずかに視界が回復したこともあり、残り4周でバトル再開となる。
前日のヒート1でポールポジションを獲得し、トップからリスタートを決めた川合だったが、後続を振り切るまでには至らず、翌周の馬の背コーナーでは佐々木に並ばれてしまう場面も見られた。しかし、今度は川合を抜ききれなかった佐々木に服部が急接近。2台のタイヤの違いによるスピード差は明らかで、ファイナルラップで佐々木は服部にかわされてしまう。
佐々木と服部の激しい2番手争いにも助けられた川合はスーパーGTに続き2週連続でデビューウインを達成した。
「きつかった。ギリギリでした。4周だったから良かったという感じです。うれしいですが、まだまだもっと頑張りたいですね。甘いところがいくつもあったので、そのあたりをしっかりまとめて、もっと強いレースができたらと思います」と、変に浮かれることもなく、しっかりレースを振り返っていた。
川合の後方は服部、佐々木、久保の順に続き、あと一歩というところまで迫ったものの久保を抜ききれなかった谷口は、5位で開幕戦を終えた。
クラブマンシリーズのEXPERTクラスは、予選の序盤でトップタイムを記録した松井を鶴賀義幸(栃木トヨタBS ED/T2F86)が最後の最後に逆転し、ポールポジションを獲得。レースはプロフェッショナルシリーズ同様、セーフティカー先導でのスタートとなったが、こちらは1周のみでバトルがスタートした。
リスタートを完璧に決めた鶴賀は序盤で2番手松井を1秒以上引き離す。しかし、周回数を重ねていくうちにその差はみるみる縮まり、松井が後方まで迫ってきた。そして、6周目に馬の背コーナーで松井が逆転に成功。
「まず3コーナーで狙ったんですが、1回で仕留めきれなくて。でも、接触もなく、いいバトルができました」
その後もしっかり逃げ切って、SUGOでの2年連続優勝を飾ることとなった。3位表彰台は呉良亮(86RACER’S IDI 86)が獲得している。
クラブマンシリーズのOPENクラスは咲川めり(Gensrations 86)が、初のポールポジションを獲得。しかし、ヒート1ではスタートで出遅れ、予選2番手の西澤の先行を許してしまう。咲川はなんとか西澤に食らいつき、2台は後続を大きく引き離していったが、スタートでトップに立った西澤がそのままチェッカーを受けた。
ヒート2はこちらも他の2シリーズ同様、霧の影響により3周減のセーフティカースタートとなった。ヒート1でのふたりの決着がヒート2でつけられるものと思われていたが、天候の回復が見込めず、4周目に赤旗が掲示され、そのまま終了となってしまったため期待したバトルを目にすることは叶わなかった。
「少し消化不良ですけど、勝ちは勝ちなんでうれしいです。これが初優勝ですし、ヒート1のスタートがすべてでしたね」と西澤。3位表彰台は木下智裕(Kinofit MAX 86)が獲得した。


