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国内レース他 ニュース

投稿日: 2016.11.15 07:00
更新日: 2016.11.21 12:27

FIA-F4もてぎ:最後まで攻めの姿勢を貫いた宮田莉朋が王座に輝く

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国内レース他 | FIA-F4もてぎ:最後まで攻めの姿勢を貫いた宮田莉朋が王座に輝く

■第6戦決勝

 土曜日になると天候は一転し、筋状の雲が広がってはいるものの、その垣間には青空も広がっていた。だが、最初の決勝、第6戦が始まる直前の路面はというと、まだ濡れたまま。さてタイヤはドライで行くか、ウエットで行くか悩ましいところだが、フロントロウに並んだ大湯と宮田はウエットタイヤのまま、一向に動く気配はない。

 これに対して、阪口はドライタイヤで好対照。一方、中団を見れば大半がドライタイヤを装着していた。今季最終レースに当たる第14戦のグリッドは、このレース中のベストタイム順に決まるため、この1戦を犠牲にしてでも前のグリッドを得たいと考えていたのは明らかである。

 そしてレーススタート、宮田が出遅れてしまい、先頭でコーナーに飛び込んだのは大湯で、これに続いたのはやはりウエットタイヤを履く大滝だった。この2台は早々に逃げの構えに出て、続く宮田と阪口を引き離していく。宮田のペースが上がらないのは、大湯らとの内圧の違いか。

 3番手の阪口は、いずれ宮田を交わせると信じてか、ペースを抑えて宮田を追いかける。しかし、そうしてストレートを駆け抜けていった阪口に、まさかの事態がぼっ発する。1コーナーの進入で後続車両がブレーキング後にコントロールを失い、ミサイルのように阪口のリヤにヒットしてしまったのだ。なす術がなかった阪口はマシンを降りる羽目に。

 一方、必死に逃げようとした大湯と大滝ながら、3周目にはもうドライタイヤを履く車両とのタイムが逆転。そして、その直前に宮田をかわしていたのは、川合孝汰(DENSOルボーセF4)と河野駿祐(グッドスマイル初音ミクF110)。もちろん、ともにドライタイヤを早々に履いて感覚を慣らしていたことで9番手、11番手からでも一気に近づけたというわけだ。

 そして6周目には怒涛のように、それぞれ大湯と大滝に襲い掛かってトップ、2番手に浮上。昨年のスーパーFJもてぎチャンピオンでもある川合は、「ここだけは絶対」とばかりに河野を徐々に引き離し、やがて独走態勢へと持ち込み、そのまま優勝を飾った。

 「いつもの僕だったら、早めの勝負を仕掛けてやらかしちゃうんですが、今回は不思議と待つことができて、落ち着いて走れたのが最大の勝因かもしれません。勝ちたくてしようがなかったので、本当に嬉しいです!」と川合。

 対照的に大湯や宮田、大滝らウエットタイヤ勢がベストタイムも刻めず、順位も落としていくなかで3番手もめまぐるしく入れ替わっていくが、最後にその座についたのは川合のチームメイト、平木湧也(FTRSスカラシップFTRS)で、ベストラップも2番手につけた。

 ちなみにファステストラップは篠原拓朗(Media Do Kageyama F110)が記録し、第14戦のポールポジションを獲得した。そして初優勝の川合は3番手グリッドにつけた。


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