■第14戦決勝

 チャンピオン争いの結果は大湯が10位でゴールして1ポイントを獲得。ポイントリーダー宮田は続く11位でフィニッシュしてタイトルを確定。終始、攻めの姿勢を見せた宮田を、誰もがチャンピオンとして相応しい存在だと認めるはずだ。

 宮田は「気持ちとして嬉しいのはもちろんですが、いろんなことがあったこの週末、そしてシーズンを通じて僕のことを支えてくれた人たちに感謝しています」と喜びを明かす。

「もちろん、今日のレースでポイントを獲れれば良かったんですが、とにかく全力で走ろうと。少なくてもファステストラップは奪って、できれば大湯選手も抜きたかったんですが、スタート位置を思えば、後ろまでつけられたので、まぁ良かったと思います」

 一方、大湯も「やるだけのことをやったので、悔いはありません」と語り、阪口も「たった4ポイント差というのが悔しい一方で、これが今の僕の実力なんだと、今は甘んじて受け入れます」と、それぞれに達成感があった。

 そして、第14戦の優勝争いは、絶妙のスタートを平木が切ったかに思われたが、3コーナーで篠原が逆転。しかし、その篠原は5コーナーでわずかにダートに足を落としてしまい、平木は見逃さずスッと斬り込んでトップに返り咲く。

 その直後のアクシデントでSCが入るも、1周後には仕切り直されて平木と篠原、そして澤田真治(B-MAX RACING F110)とで激しい三つ巴の戦いが繰り広げられた。

FIA-F4第14戦で優勝した平木湧也(FTRSスカラシップFTRS)
FIA-F4第14戦で優勝した平木湧也(FTRSスカラシップFTRS)

 ワンミスも許されない戦いを制し、今季2勝目をマークした平木は「本当に厳しかった……。離すこともできなかったし、ミスすることも許されなかったし、本当に今まででいちばん(厳しかった)。でも、こうして最後を勝って締め括れられて、僕だけじゃないチームの力もすごくアピールできたと思います」と語った。

ファン・ドユン(#63 VSR Lamborghini SC)
ファン・ドユン(#63 VSR Lamborghini SC)
金澤力也(#19 VSR Lamborghini SC)
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