■1グランプリ3レース開催という案も

 リバースグリッドの他にも機能するであろうフォーマット変更の案はある。ただしF1のDNAを大幅に変える必要が出てくる。カートや他のレースでは一般的になっている、2ヒート制だ。

 たとえば、土曜日にはランダムに決められたグリッドで、30分間のスプリントを2回行う。参加台数が22台であれば、各ドライバーの2レースのグリッドは合計23になるものとする。たとえば、1番グリッド+22番グリッド、2番グリッド+21番グリッドといった具合だ。そしてトップから25、23、22、21というようにスライド制で全員にポイントが与えられる(勝者と2位の差のみ2ポイント)。2ヒートでの合計得点によって、日曜日のグランプリ(この場合はファイナル)でのグリッド順位が決定する流れだ。

 コースサイドのファンも、TV視聴者も土曜日に注目するようになり、ときにはグリッドに混乱が生じることも考えられる。スピードにもレース運びにも価値が見出されるうえ、前のマシンにぴったりついて走ることができ、接近戦が可能なマシンにするようなルールブックが奨励されるはずだ。

 上記は確かに大きな改革であり、比較するとリバースグリッド案がおとなしく見えるほどだ。しかし結局のところ、同じ問題を解決するための案に、バリエーションがあるというだけのこと。F1は大いに進化し、現状ではいつもと違ったことが起きることがほとんどない。ならば、そういうことが起きるよう、手を加えてみてもいいではないか。

■F1の凋落を防ぐために大胆な改革を

 インターネットの発展によって反対論者の声がより大きく聞こえてくるのかもしれないが、F1にとって今は最強の時代ではないという思いを否定するのは難しい。F1は世界戦であり、巨額の資金が絡んでいる。しかしそれはオーナーたちや、フェラーリのような守られたチームが吸い取ってしまう。歴史ある開催地や小規模チームにとっては、F1という聖域の一員であり続けることすら困難だ。

 いつか、何かをやらねばならない。時代はただ過ぎゆくだけではなく、変わったのだ。F1に救済するだけの価値があると思うのであれば、変化に適応する必要があるということを、上層部は受け入れてほしい。そうでなければ行き詰まるばかりだ。前進を始めなければ、F1はただ水中の石ころのように沈みゆくことになる。

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