☆☆☆ バルテリ・ボッタス
バルセロナテストではウルトラソフトより硬めのスーパーソフトでベストタイム。W08のアンダーステア傾向を感じとり初戦で少しずつセットアップ、ルイス・ハミルトンとのタイム差を削っていった。後輪タイヤを十分にケア、1.275秒差に迫る3位、56周目にハミルトンを上回る自己ベストタイム、この収穫はとても大きい。
☆☆☆ ルイス・ハミルトン
アルバートパーク・セクター1は彼のセクターだ。4年連続6回PPの秘訣は1&3コーナーのブレーキングにあり(!)。だがそれゆえにレース序盤から後輪が過熱、明らかにスライド・リアクションが起きていた。首位走行クリーンエアなのに17周しかウルトラソフトが持たなかった事実、予選重視思考を担当エンジニアとともに修正する必要がある。
☆☆☆ ダニール・クビアト
ナイーブなロシア人の反射神経は抜群、それがセクター2&3で見てとれた。ウルトラソフトで34周、ハミルトンの2倍をカバー。ピットストップのたびにルノーPUにニューマチックエア補充、そのロスがなければ7位は確実、ウイリアムズのフェリペ・マッサを脅かしただろう(彼は過去2年スタートできず、3年ぶりの開幕レース)。
☆☆☆☆ フェリペ・マッサ
新規定マシンにフィットしたベテランのマッサ。プッシュできるタイヤに変わり、イケイケ走法が再び可能に。49日間の引退を撤回後、バルセロナテストからよみがえった。標的を直近グリッドのグロージャンに絞り、たちまち抜き孤独な6位レースをまっとう。お坊ちゃまのランス・ストロールには今のところ得点能力は見込めず、かつてのミハエル・シューマッハーのようにエースとしてチームに頼られている。それに応えた251戦目――。