2025年F1第24戦アブダビGP後の火曜日に行われたタイヤテストは、ルノーの競技部門がビリー-シャティヨンにあるファクトリーで設計、製造、開発したF1パワーユニット(PU)の終焉を告げる日となった。アルピーヌは現在、アウディとアストンマーティンに、2024年型マシン『A524』とそのパワーユニットを使用する2026年のTPC走行日を販売する交渉を行っているので、プライベートテストではルノー製エンジンの音が今後も聞かれることになるだろうが、グランプリレースへの公式参加に関しては、2025年で終わりとなる。アルピーヌは、2026年からメルセデス製のPUを使用することがすでに決まっている。

パリ・オルリー空港から目と鼻の先にある、この歴史あるファクトリーのF1部門の閉鎖は、1970年代初めに始まった驚くべき成功物語の終焉を告げるものだ。マトラがモーターレースから撤退したことで、ルノーは石油大手のエルフと緊密に協力し、世界の舞台でフランスに存在感を持たせ、できるだけ多くのフランス人ドライバーがF1に参戦できるよう支援する取り組みを強化した。
