だが、別のヨーロッパのジャーナリストはシューマッハーとベッテルが行動は似ているが、明らかに異なるという。
「ベッテルの行動は故意だが、相手を傷つける意思はなく威嚇しただけ。これに対して、シューマッハーは威嚇ではなく、完全につぶしにかかっていた。しかも、問題はそれが故意ではなく、無意識にとられた行動だったということ。したがって、『今後1年にわたって若手ドライバー教育のための奉仕活動を行う』というFIAの決定は妥当だ」

 しかし、そのジャーナリストは別の件を杞憂する。それはハミルトンがリーダーでその直後にベッテルが控える展開でセーフティカーが出動すると、何かが起きるのではないかというものだ。

「ベッテルがとった行動は確かにいただけないが、じゃハミルトンが聖人君子かといえば、そうではない。ハミルトンはルール上は何も問題は起こしていないが、セーフティーカー明けのハミルトンのスロー走行はかなり危険で、それはいまに始まったことではない」

2007年F1日本GP マーク・ウェバー(レッドブル)と後方を走るセバスチャン・ベッテル(トロロッソ)
2007年F1日本GP マーク・ウェバー(レッドブル)と後方を走るセバスチャン・ベッテル(トロロッソ)

 そう言って、そのジャーナリストが示した例は、2007年の富士スピードウェイだった。セーフティカーランでトップを走っていたハミルトンが最終コーナー手前で大きくラインをズラして減速すると、3番手を走行していたベッテルが2番手のマーク・ウェバーに追突して両者リタイアした、あのレースだ。

 オーストリアGPでのセーフティーカー出動率は67%。果たして。

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