そのひとりがアラン・パルメインだった。パルメインの役職はレースチームのトラックサイド・オペレーション・エンジニアで、いわゆるレースでの現場監督。

 そのパルメインが、オーストリアGP後、わざわざフランスのポール・リカールへ駆けつけたのは、クビカの走りを自分の目で確認したかったからにほかならない。そのパルメインの目の前で、クビカはフルレースシミュレーションを完璧にやり遂げた。

 クビカに関しては、右手の機能が完全に戻っていないのではないかという疑問が残っていた。これに関して、マネージャーのブラビは次のように説明する。

「確かに右手の指の感覚が依然100%ではないことは認める。ただし、前回に続いて今回もルノーはクビカのために専用のステアリングを準備し、問題ないことは確認している」

 ブラビによれば、専用のステアリングは左手のみで操作できるよう調整されていて、手前に引くとシフトアップ(通常)、向こう側に押すとシフトダウン(クビカ仕様)するようになっている。

 「今回のテストで復帰に向けて、準備が100%整った。あとは決定を待つだけ」とブラビは語っている。

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