2017年F1第12戦ベルギーGP SC中にウルトラソフトに履き替えるフェラーリ勢

 SC中のピットインで各車がウルトラソフトに履き替える中、メルセデスAMG勢は意外とも言えるソフトタイヤを履いた。フェラーリやレッドブルが新品のウルトラソフトを1セットずつ残していたのに対し、メルセデスAMGはもう新品がなかったこと。そして残り10周以上というフィニッシュまでの周回数を考えると、ソフトの方が正しい選択だと判断したからだ。

「リスタート直後の最初の2周はウルトラソフトの方が速く、ソフトでは厳しいことは分かっていた。しかし10周走るなら間違いなくソフトの方がベターだったし、実際にそうだった。かなりの議論をした上で決定した」(トト・ウォルフ)

 事実、リスタート直後にフェラーリ勢からの猛攻を受け、ハミルトンはなんとか首位を守り抜いたものの、3位バルテリ・ボッタスはリカルドとキミ・ライコネンにスリップに入られ5位に後退してしまった。しかし数周もすればウルトラソフトとソフトの立場は逆転するはずだった。

MGP「リカバリーする周回数は充分にあるよ」

 だがボッタスは前の2台に追い付くことができず、SCの優位もあって2ストップ作戦を成功させたリカルドに表彰台を奪われた。
 38周目、ハミルトンもベッテルとの首位争いが激しくなっていた。

HAM「リヤの温度が高くなってきている」

MGP「了解」

 これに対しフェラーリは「SOC6に戻せ。タイヤ的には問題なく最後までプッシュできるよ」とベッテルにプッシュさせる。
 残り5周、ハミルトンはベッテルに対し防戦を考える。

HAM「どのセクターが彼の方が速いか教えてくれ。終盤に抜かれないためにだ」

MGP「このラップではどのセクターもイーブンだったよ」
 残り4周、タイヤの状況は落ち着いてきたが、ハミルトンは依然として緊迫したバトルを続けていた。

MGP「残り4周、温度は安定している。だからタイヤは君のフィーリングでマネージメントしてくれ」

HAM「一人にしてくれ、ボノ」
 なんとかベッテルを振り切って44周を走り切りトップでチェッカー。ハミルトンの今季5勝目は決して楽勝ではなく、ハミルトンだからこそ成し得た勝利だった。しかしそれはもはや高速サーキットでもメルセデスAMGに圧倒的な優位があるわけではないことを意味していたこともまた事実だった。

2017年F1第12戦ベルギーGP セバスチャン・ベッテルとのバトルを制したルイス・ハミルトンが優勝

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