イベント自体は成功したが、ある点に関して確認作業を怠った若いスタッフを、砂子はイベント後、注意した。世界にたった1台しかない名車をこれから50年、100年と後世に受け継がなければならない。それを実際に行うのは若い世代。愛のムチだった。

 今回、RA300を走らせるドライバー選択にも、ホンダなりの考え方があった。それは、クルマは見るだけでなく、乗ってみて五感で楽しむものだというホンダのクルマに対するフィロソフィーと、それを若い世代にも体験してほしいという未来志向があった。

「私たちの中には往年のドライバーを乗せるという選択肢はなかった。このクルマは『何がなんで勝つ』という精神でローラと共同作業して作ったもの。何がなんでもF1に行きたいという者に乗ってほしかった」と砂子は語る。

モンツァでは福住仁嶺がRA300のステアリングを握った

 そのため2カ月前のグッドウッドでは松下信治が走らせ、モンツァでは福住仁嶺がステアリングを握った。

「想像していたよりも、パワーがあってビックリしました。50年も前に、こんなマシンがあったんですね。もっともっと、乗っていたかった」とデモラン後の福住は興奮気味だった。

 このRA300がレースに出場していたときにホンダの監督を務めていた中村良夫さんは1994年に、50年前のモンツァでステアリングを握っていたジョン・サーティースは今年の3月に天に召され、いまはもういない。

「でも、あなたたちが走らせてくれたRA300は、若い世代にしっかりと引き継がれ、いまでも元気ですよ」
 デモランを終えたRA300からは、そんな声が聞こえてきた。

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