☆☆☆☆ ハミルトン
昨年からの10勝はいずれもPPスタートからだった。5位グリッドに沈み苦戦覚悟でいた彼に“恵みのシャワー”が。気付いたのは巧みなスタートだ。濡れた路面を2速ギヤで発進、するすると加速。カオスと化した事故現場を抜け、目前でスピンするベッテルを回避。それからはギャップ・コントロールしつつ今季7度目の最速ラップ、獲得率は50%に達する(!)。

☆☆☆☆ ダニエル・リカルド
金曜FP2での1分40秒802ラップは完璧、2位フェルスタッペンをセクター3で0.280秒も上回ってみせた(予選もセクター3最速)。3位グリッドでも“勝機”は見えていたのだろう。

だが先頭に立ったハミルトンを追うレース展開で最後まで仕掛けられず、後になってギア関連に問題があったと知った。無念の気持ちを隠して笑顔の表彰台、ここには母国からやってくるサポーターが多いから。
☆☆☆☆☆ カルロス・サインツJr.
バルセロナの次に波長が合うコースなのだろう。15年は9位入賞、16年には予選6位に進出。いつも以上に縁石をまたぐような走法で挑み、それだけ壁際に近くなっても自信あり気に踏み込む。
ボッタス、ヒュルケンベルグ、セルジオ・ペレスらとの接近レース、彼だけスーパーソフトで31周のディフェンスは厳しかったに違いない。トロロッソと彼自身の『18年プラン』が決まった週末にこの4位は大きな意味を持つ。レース後の祝宴には先輩アロンソもやってきたであろう……。

