F1モナコGPのパドックに話題の人物が登場した。パストール・マルドナドである。

 マルドナドに注目が集まっている理由は、ふたつある。ひとつは、来シーズンのシート争いで注目すべき存在であること。マルドナドはスーパーライセンスを所持している数少ないドライバーであり、依然として多額の持参金を支払うことができるからだ。

 木曜日に姿を見せたマルドナドに、多くのチーム関係者がコンタクトを取っていた。そこには今年に入ってから突然契約を解除したルノーF1のスポーティングディレクター、フレデリック・バスールの姿もあった。来シーズンについて、マルドナドは次のように語る。

「来年のシートを獲得するために、いろいろと話し合いを続けている。PDVSAからのサポートも継続してもらっているよ。もちろんレースをするなら、F1しかない。だから今シーズン他のカテゴリーでレースするつもりもないし、来年以降のシートに関してもF1しか考えていない。絶対に、F1に帰ってくる」

 マルドナドが注目を集めている、もうひとつの理由は、ピレリのタイヤテストだ。この件について、マルドナドは一切コメントしなかった。だが、彼と親しい記者によれば「4月にスペインのカタルニア・サーキットでテストしたことは認めていた」という。そして2017年に向けて、今後ピレリが行うテストにも参加する予定だと語っている。そのテストは「GP2ではなく、2017年用レギュレーションに改造したプロトタイプで、秋以降になるだろう」という。

 また、ニコラ・トッドは現在もマルドナドのマネージメントを継続している。

「さまざまなチームと話し合いを行っており、前向きなものがいくつかある」と語るトッド。果たして2017年シーズンのF1復帰となるだろうか。

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