■1回目のピットストップのミスも軽視できない
注目を浴びたのは、作業で大幅にロスした2回目のピットストップだったが、最初のピットストップに関しても問題があったとリカルドは考えている。リカルドはウエットからインターミディエイト、スーパーソフトへと、2回交換を行ったが、ハミルトンはウエットからウルトラソフトに交換して走り切って勝利を手にした。
「皆が2回目のピットストップに注目した。あそこで実質的にレースを失ったからだ。でも僕は1回目のピットストップについてもチームに質問した。あのピットストップによって僕はルイスの後ろに下がった。『僕らは自らルイスと戦わなければならない状況に身を置いたことになるぞ。必要ないのに……』と僕は思ったんだ」
「最初のピットストップについても2回目と同じぐらい真剣に検証してほしかった。(エンジニアの)サイモン(・レニー)は、それについては調査していないがあれもミスだったと認識していると話してくれた。僕の考えではあれはミスだ」
「だけど今後、戦略に関して新しいソフトウェアを導入する。ぎりぎりで判断を下した場合でも対応できるような準備を整えることができる。僕は聞きたいことがたくさんあった。彼らはそれに自信を持って答えてくれた。僕としてはそういう答えが聞きたかった」
■「チームへの信頼は揺らいでいない」
2戦にわたる失敗についてチームを本当に許せたかと聞かれ、リカルドは、今も強い信頼を抱いていると答えた。カナダでは互いに完璧な仕事をすることが重要だとリカルドは言う。
「数日間、動揺していたし、失ったチャンスを思って悲嘆に暮れていた。でもああいうことは起こるものだ。2戦続けて起きたのは不運だったけど。だから感情が高まった」
「でももう気持ちを切り替えた。もちろん今もチームを心から信頼している。彼らは前進し続けている。何の疑いもない」
「カナダでは僕もチームも完璧な週末を送り、軌道に戻すことがとても重要だ。いいマシンがあるのは明らかだから、それを最大限に活用するだけだ」
「もっとやれたはずだという気持ちで日曜を終えた週末が続いた。だから、今週末は(僕もチームも)両方が100パーセント力を出し切ったと思える状態で、日曜にここを発ちたい」