ウイリアムズのパフォーマンス・チーフエンジニアのロブ・ スメドレーによれば、現在のF1は4つのエンジン・マニュファクチャラーが均衡している状況だという。

 メルセデスは現行レギュレーションの1.6リッターV6ハイブリットが2014年に導入されて以来、トップを奪い続けている。しかし、フェラーリのパワーユニット(PU)が昨年、大きく進化し、今年はルノーPU、さらにはホンダも開幕後に上位とのギャップを縮めている。

「予選に関しては、大きな差はない。それは極めて明白だ」。スメドレーは話す。

「スピードトラップを見ればスリップストリームに入っているのか、いないのか、DRSを使っているのか、いないのか、どちらも以前に比べて(PUごとの)違いがないことが分かる」

「上位のクルマは団子状態だ」

 ホンダとマクラーレンは昨年、F1に復帰してからパワーと信頼性の向上に四苦八苦している状況だったが、スメドレーはホンダがそれほど遠く後ろにいるわけではないと信じている。

「みんなが追いつかれる」。スメドレーは続ける。「ホンダは1年遅れで今の規定のF1に参戦して、小規模で開発を進めている。これは決して、みんなが考えているような不利な状態ではない」

「たしかにメルセデス、フェラーリ、ルノーのそれぞれのPUにも違いがあるが、それは本当にわずかなものだ」

 2017年はトークンシステムが廃止され、これまで制限されたパッケージから、制限なしのパワー競争に向かうことになる。2018年からは重量、サイズ、ブースト圧に制限が加えられ、開発競争が制限されることになる。

 規定を守る計測システムは、毎年、FIAによって実走されることになる。

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