ホンダはF1第10戦イギリスGPに、2トークンを使用した改良版パワーユニットを投入した。具体的には「吸気系を改善し、燃焼効率を向上させました」と、ホンダR&Dの中村聡チーフエンジニアは説明する。

「これまで吸気系内に空気の流れがよくないところがあった。そのためレイアウトを変更し、より多くの空気を燃焼室に入れるようにした。当然パワーはアップしています」

 具体的に何馬力アップかは教えてくれなかったが「ドライバーが体感できるほど」の向上だという。さらに今回の改良は「大幅なアップデートの第1段階に過ぎない」とのことだ。

「あと10トークン残っているわけで、次は燃焼室自体に変更を加えて、さらなる出力向上を図りたい。そのため、いまはいろんなテストをベンチで重ねて、どれが一番効果的かを選別しているところです。次回の改良ですべて入れられれば理想的ですが、こぼれる可能性もある。おそらく最終的には、今回も含めると全3段階の改良になるでしょう」

 一部の報道では「一連のアップデートがうまくいけば、今季中にコンマ5秒のタイム更新が期待できる」という長谷川祐介総責任者のコメントが紹介された。しかし中村チーフエンジニアは「それは何かの誤解じゃないでしょうか」と言う。

「たとえばモンツァやスパなら、パワー感度も高いし、コンマ5秒は不可能ではないかもしれません。でもハンガリーのようなコースでは絶対無理ですね。何馬力、上げればいいのか。それができたら勝ちまくれます(笑)」

 とはいえ、エンジン本体であるICEの改良は、パワー不足に泣いてきたホンダにとって、ぜひとも成し遂げたいアップデートだ。燃料メーカーのエクソンモービルも変更に合わせた特製燃料を開発中で、順調に行けば、次回のアップデートは夏休み明けのベルギーGPで投入が予想されている。

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