まずベストな目標としては、グリッド上でメルセデス、フェラーリ、レッドブルに次ぐベスト4のチームになることだ。
不可能なこととは思えないが、F1の中団グループは特に強力だ。アロンソとバンドーンは、フォース・インディア、ウイリアムズ、ルノーと戦わなければならないし、ルノーはルノーPUを搭載するチームのなかで最下位になることを回避するために全力を尽くしてくるだろう。
バルセロナでのラップタイムを見てみると、マクラーレンはスピードの点で、昨年と比較して明らかに良いポジションにいる。ルノーPUには十分な速さがあり、彼らのシャシーの空力効果はよく出ている。不満があるとしたら、それは彼らの最高速度にある。それは中団グループの中でもかなり下のほうだ。
その最高速度を見た今となっては昨年のホンダだけを責めることはできない。原因はマクラーレン自身の開発にもあることは明白だ。チームがドラッグを考慮せずに、ダウンフォースをさらに向上させるよう、マシンを開発してきた可能性をほのめかす声もある。
レーシングカーを設計する上で、ドラッグは誰もが避けたがる事象だ。ドラッグによりマシンは直線コースで遅くなってしまうからだ。想定されていたホンダのパワー不足ではなく、このことが昨年のスピード不足の原因となったのだろう。
8日間(そのうちほぼ1日が雪で潰れ、他の日は雨の影響を受けた)のテストで、チームに競争力があるかないかを判断することは、当然のことながら非常に難しい。しかしラップタイムとタイヤテストから、マクラーレンには優れたベースラインがあることが見てとれる。
チームはトップ10を目指して戦うべきだし、アロンソはマクラーレンへの復帰以来最高のシーズンを迎えてもいいはずだ。だが一つの仮定としてマクラーレンが今年もホンダのPUを使い続けていたら調子を出せなかっただろうか?
私は、彼らは速さを出せたと思う。つまり、ホンダは進歩しているということだ。そして2019年にはレッドブルがホンダPUを搭載する可能性もあるのだ…。