いきなり苦しい展開となったロズベルグはリカルドに仕掛けたが、リカルドもポジションを死守。その間にハミルトンがファステストラップを連発してフェルスタッペンとの差を2秒、3秒と広げていく。10周終了時点で首位と2位の差は約5秒。後方では10番手スタートのマッサと14番手スタートのルノーのジョリオン・パーマーに接触があり、マッサは順位を下げてしまう。

 11周目に、2番手フェルスタッペンと4番手ロズベルグが上位勢で最初のピットイン。それぞれスーパーソフトタイヤでコースに復帰すると、翌周にはリカルドもピットインして、スーパーソフトからソフトタイヤへ交換し、5番手で復帰する。ハミルトンは14周目にピットへ向かい、ソフトに交換してトップのままコースに戻る。フェラーリ勢は、キミ・ライコネンがピットアウト時にスムーズな発進ができずにタイムロスするなど、ベッテルとともにレッドブルを追いかける我慢の展開が続く。

 マクラーレン・ホンダはジェンソン・バトン、フェルナンド・アロンソと早々にポイント圏内まで上がってきた。唯一ソフトタイヤでスタートしたハースのエステバン・グティエレスをコース上でオーバーテイクしてポジションアップに成功。そのグティエレスは25周に、ようやく1回目のピットイン。スタート時の接触の影響か、パーマーはピットイン時にフロントノーズを交換。マッサも左リヤタイヤの交換に時間がかかり、さらにタイムをロスしてしまう。

 トップ集団に異変があったのは29周目。27周目にロズベルグ、28周目にフェルスタッペンが2回目のストップを行い、それぞれソフトタイヤへ交換。フェルスタッペンはロズベルグの前でコースに復帰したが、ロズベルグはターン6のヘアピンでインから仕掛ける。ここでフェルスタッペンをアウトに押し出したため審議対象となり、ロズベルグに5秒加算のペナルティが下ってしまった。無線では裁定に納得いかない様子のロズベルグだったが、判定が覆ることはなく、44周目のピットイン時にペナルティを消化している。

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