FP3から予選までには充分な時間がなく、金曜のセットアップへ戻すことはできなかった。そのため予選では下位に沈み、決勝では15番グリッドのハートレーがウルトラソフト~ミディアムの1ストップ、17番グリッドのガスリーがミディアム~ソフトの1ストップというやや冒険的な戦略で浮上を狙うしかなかった。

 当然ながらウルトラソフトの方がデグラデーションがすぐに進み、ペースはガスリーの方が速くなる。そしてレース中盤にはソフトに履き替えたガスリーがハートレーを再度逆転する可能性もあった。だからチーム内では2台が交錯する際にはバックストレートエンドのターン14でスムーズに順位を入れ換えるように事前の合意ができていた。

 4周目、まずはガスリーがハートレーの背後についた。

STR「ドライバースワップをしてくれ。ターン14手前で今やってくれ」

HAR「マジで言ってるのか!? まだ4周目だぞ? OK、もう抜かれたよ」

 ハートレーの履いたウルトラソフトはトロロッソにとって外れだった。10周目にはこれを捨て、早々にミディアムに履き替えることになった。

HAR「できるだけ早くこのコンパウンド(ウルトラソフト)は捨てるべきだと思う」

 そのためハートレーの戦略はやや狂い、ソフトタイヤに履き替えフィーリングが向上していたというガスリーが29周目には追い付いてきてしまった。ここでチームからは再びターン14でドライバースワップを行なうよう両者に指示が出た。

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