ホンダの長谷川祐介総責任者も同席していた去年は、良くも悪くも盛り上がった定例会見だったが、今年はおざなり感が強いのが残念だ。アロンソの表情も、上機嫌だった開幕戦メルボルンから、少しずつ陰りが出てきたように思える。

2018年F1第3戦中国GP フェルナンド・アロンソ

 それでも決勝レースでは、いつもながらの好スタートで2つ順位を上げ、中盤のピットイン直前には7番手につけていた。後半は8番手で周回を重ね、チェッカー2周前にベッテルを抜いて7位完走を果たした。バンドーンがスタートで順位を落とし、その後も入賞圏内になかなか入れないまま、13位完走に終わったのとは対照的な走りだった。

 序盤3戦を終えて、順位は落としたとはいえアロンソはドライバーズ選手権ではマックス・フェルスタッペン、ニコ・ヒュルケンベルグを抑えて暫定6位。

 コンストラクターズ選手権でも、マクラーレンは4位と健闘している。アロンソの老練なレース運び抜きには、マクラーレンがこれだけの結果を出せていなかったことは確かである。ホンダのエンジニアたちからも、「どんな状況でもきっちり結果を出すフェルナンドは、やっぱり凄かった」という本音の声が聞こえる。

 しかし残念ながら今のアロンソからはレースを本気で戦うワクワク感も、逆に戦闘力がなかなか上がらないことへの焦燥感も伝わってこない。与えられた環境で、期待された役割を淡々と果たしているだけという印象が強いのである。

 アロンソは今季限りで引退するのでは、という観測記事もそろそろ出始めた。しかしこれほどの逸材が、このまま輝けずに終わるのはあまりにもったいなさ過ぎる。第5戦スペインGPで投入予定といわれるマクラーレンのフルアップデートに、今は期待するしかないだろう。

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