☆☆☆☆ フェルナンド・アロンソ
2年ぶりモナコはFP1からブレーキ変調で始まり、FP3までセットアップが決まらずにいた。めずらしいことだ。それが予選Q1で一変、まるで“魔法のセッティング”を彼とチームは発見。驚いたのはセクター1高速マスネコーナーも、セクター3低速ラスカスコーナーでも切れ味が鋭かった。メカニカルグリップを引き出したチームワークによる予選7番手。しかし、決勝はその努力も実らずマシントラブルで9戦ぶりのリタイア、連続入賞が遂に止まった。
☆☆☆☆ ダニエル・リカルド
決勝ではPUトラブル対応で危機一髪のドラマを演じ、予選では最速のスリルを見せた。セクター1で-0.169秒、2で-0.666秒、3で-0.418秒、17年PPセクター・ベストを削っている。新舗装されたハーバー沿いで大きく短縮、とくにタバココーナーからプール・ベンドだ。
彼自身、景色が違って見えたに違いない。19年以降は車両規定変更が予定され、『1分10秒810』は永久不滅のコースレコードになるのかもしれない。
☆☆☆☆☆ ピエール・ガスリー
ここぞというとき、起死回生のプレーができるのがエース。ガスリーの7位はバーレーンGPの4位に及ばなくても、いまトロロッソ・ホンダに求められる結果をもたらした。ハイパーソフト最長37周スティントが“勝因”、これは彼と、シャシーのポテンシャルと、ホンダPUのドライバビリティによる。
ここでもパワーはもちろん必須だが、同時に過去アイルトン・セナはドライバビリティをホンダに要望した。それを当時の田辺エンジニアは知っている。謙虚な彼は「ドライバーのおかげです」といつも言うがすべてがかみ合った結果がこのリザルト。いよいよ次のステップへの弾みになるだろう。