☆☆☆☆ ダニエル・リカルド(ロシアGP=6位/日本GP=4位)
18位→6位、15位→4位。この2連戦で“抜く力”と這い上がるレースをつらぬいた。コーナーで忍び寄る。DRSゾーンでしがみつく。そして得意なブレーキングで斬って落とす。国際TV画面にはあまり映らなかったが30回記念・鈴鹿GP・LIVEのヒーロー。そして日本GPの「ドライバーズ・オブ・ザ・デイ」を受賞、これで最多の4回になる。
☆☆☆☆ ルイス・ハミルトン(ロシアGP=1位/日本GP=1位)
五冠に向けてまっしぐら。自信を過信とせずタイトルへの“ルーティン”に集中していたこの2連戦。
(1)金曜はマシンとの対話を進め、イニシャル・セットアップを確認。
(2)土曜は予選Q3になってからありったけの力を1周に100%放出。
(3)日曜はスタートに全神経を注ぎ正確に決定。
ポールポジションの有利さのひとつに、フォーメーションラップ時、前に誰もいないから本番と同じシミュレーション加速が自由だ(後続はどうしてもタイミングを合わせながらだ)。下り坂の鈴鹿、過去にはPPスタートを失敗した事例が多いが“タイトル”へのルーティンを完璧に決め、ルーティンの独走。
☆☆☆☆☆ マックス・フェルスタッペン(ロシアGP=5位/日本GP=3位)
接近戦バトルでいま最強ドライバーはMAX――。シケインでキミ・ライコネン、スプーンでベッテルとからんだが、このスポーツではしょっちゅうあったプレーにすぎない。現行ルールと審判(スチュワード審議)の狭間で論議されても、彼が“悪意”でぶつけていったようには全く見えない。与えられたマシンでぎりぎりの格闘戦に挑むレーサーの勇気と、技(見切り)による3位はドライバー力。
戦略とかエンジニア指示やパワーユニットのアドバンテージに頼るものではない。フェルスタッペンのレースはF1に欠かせない、スリルとリスクにみちていた。連戦を通じて5星を――。