2019年F1バルセロナテスト2回目 ルイス・ハミルトン メルセデスW10
2019年F1バルセロナテスト2回目 ルイス・ハミルトン メルセデスW10

2019年F1バルセロナテスト2回目 ルイス・ハミルトン メルセデスW10
2019年F1バルセロナテスト2回目 ルイス・ハミルトン メルセデスW10

 そもそもフロントウイングのサイズをFIAが変更したのは、アウトウォッシュと呼ばれる乱流をフロントウイングから発生させないための措置だった。この時点でメルセデスは、アウトウォッシュに頼らずに、新たなアイディアによってダウンフォースを獲得しようとこれまで外向きだった翼端板を内向きにしたと考えられる。

 ところが、テストが解禁されると、いくつかのチームはサイズが変更された後のフロントウイングでも、新たなアウトウォッシュ効果を作り出すことに成功していた。初日のタイムを見た時点で、メルセデスは翼端板のデザイン変更を開始したと思われる。

 それ以外にもフロア、サイドポッド周辺のボディワーク、Tウイングなどにも改良が加えられていた。この早い決断が功を奏し、メルセデスは2回目のテスト最終日となる3月1日にハミルトンがフェラーリのセバスチャン・ベッテルに肉薄する1分16秒224をマークして、8日間のテストを締めくくった。

 しかも、このハミルトンのタイムは、ベストタイムをマークしたほとんどのドライバーのようにお昼前後の路面温度が高いときに記録されたものではなく、午後のセッションの後半の夕方に出されたタイムだった。このことから、メルセデスには1分16秒200以上の速さがあると見ていいだろう。

 さらに急きょ、投入された空力パッケージだったため、セットアップもまだまだ改良の余地が残されているはず。むしろ、1回目のテストから数日間でこれだけ変更する力があるということは、開幕戦にはさらに改良されたパーツが投入される可能性もある。

 ただし、空力の開発は時間との勝負。フェラーリがアウトウォッシュ効果を狙ったフロントウイングを1回目のテストから投入して走り込んでいることを考えると、メルセデスの空力の開発は現時点で1週間遅れていることになる。この遅れは簡単には埋めることはできないため、序盤戦はフェラーリ相手に苦戦することが予想される。

 それでも、メルセデスは昨年も序盤はなかなか勝てず、中盤以降に、きっちりと盛り返してきた実力がある。今回のテストでも1回目と2回目でそれぞれ最多のマイレージを走り込んでいた。信頼性はすでに確立されており、その高い信頼性によって得た膨大なデータを元にマシンをアップデートしてくるのは、メルセデスの最大の強み。シーズン中に必ずフェラーリをキャッチアップしてくるだろう。

全チーム戦力分析(3)に続く

本日のレースクイーン

安西茉莉あんざいまり
2026年 / スーパーGT
R'Qs Racing Girls
  • auto sport ch by autosport web

    20歳でスーパーGTの最高峰に挑む“新人”小林利徠斗に迫った『FORMATION LAP』2026年第1弾が6月5日に公開

    ふつうとちょっとズレてる──20歳で最高峰に挑む新人ドライバー【FORMATION LAP Produced by auto sport】2026 Episode 1

  • auto sport

    auto sport 2026年8月号 No.1622

    [特集]│多│角│検│証│
    なぜ、日本人はF1で勝てないのか?
    いつか夢を実現するために過去から学ぶ

  • asweb shop

    掘り出し物満載の特別企画『モデルカー祭り!』がautosport web shopで開催中。6月25日まで

    レア物や特別価格商品が満載!
    6月25日まで