この無線を受けてハミルトンは一気にペースを0.7秒ほど上げ、ライコネンとの差を縮めていく。そして45周目に先にピットに飛び込み、1周使っただけのほぼ新品のスーパーソフトに交換し猛プッシュを見せる。ソフトタイヤで最後まで走り切る“プランA”ではなく、3ストップで攻める戦略を選んだのだ。

 逆にフェラーリ陣営は「この周ピットインするのか!?」というライコネンの問い掛けに「伝える、伝えるから!」とうろたえる。結局46周目にピットインしてウルトラソフトを履いたものの、ハミルトンにアンダーカットされて再逆転を許してしまい、3位表彰台を獲り逃してしまった。

 一方、ロズベルグの楽勝かと思われた優勝争いもここから動いた。

 47周目にリカルドがピットインし、翌48周目にロズベルグも入る予定だった。しかしトラフィックに捕まってタイムロスを喫し、このままではリカルドのアンダーカットを許しかねないという瀬戸際の判断でステイアウトを選択したのだ。

「ストラット5(燃料リッチモード)にしてオーバーテイクボタンも使え。ハードにプッシュしてピットインだ。(周回遅れのフェリペ)ナスルを上手く処理する必要がある……いや、ステイアウト、ステイアウト!」と混乱気味のメルセデス陣営。

 これでロズベルグはソフトタイヤを最後まで28周保たせる必要に迫られ、後方からスーパーソフトで走るリカルドより2.5秒も遅いペースで走らなければならなかった。28秒あった両者のギャップは見る間に縮まっていった。リカルドは追い上げながらもコース上でのオーバーテイクに備えていた。

「ロズベルグに急速に追い付いてきている。しっかり最後にタイヤのグリップを残しておくのを忘れるな」とレッドブルチームからリカルドに無線が飛ぶ。

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