日本GP(富士スピードウェイ)のガレージ/ロイ・トップ(左)、ジョディ・シェクター(中央)、当時の妻パメラ(右)
日本GP(富士スピードウェイ)のガレージ/ロイ・トップ(左)、ジョディ・シェクター(中央)、当時の妻パメラ(右)

——アルゼンチンでの優勝に関しては、どんなことを覚えていますか?

JS:クルマはそれほど速くなかった。あの日はものすごく暑かったんだ。レースをリードしていたカルロス・パーチェがコーナーでおかしなラインを取り始めた。暑さで意識が朦朧として、ヘルメットの中で吐いていたらしい。私は体力には絶対の自信があり、クルマの信頼性も高かったから、最後まで何の問題もなかった

——ロングビーチでは、首位を走っていながらパンクに見舞われました。

JS:パンクがなければ勝っていたね。ポディウムに上がった時、かわいい女の子たちの一団がいたが、ひどく頭に来ていたので、彼女たちの方を見る気にもなれなかった(笑)。

JS:とても奇妙な状況だった。すぐにでもピットインして、タイヤを交換するしかないと思っていたんだ。ところが、次の周にピット前を通過した時、後ろの連中があまり近づいてこないことに気づいて、試しにもう1周行ってみようと考えた。フロントタイヤの1本がスローパンクチャーを起こし、ブレーキングのたびにロックして白煙を上げていた。

JS:レースが終わる頃には、もうタイヤはフニャフニャで、特にブレーキングは最悪だった。結局、まともなブレーキングができないから、ストレートエンドで一気に差を詰められ、抜かれてしまったんだ。本当なら28ポンド(/平方インチ)はあるはずの空気圧が、たぶん8ポンドくらいしかなかった。

——モナコでの優勝には、大きな意味がありましたか?

JS:モナコは予選がすべてだ。当時でも勝負の90%は予選で決まった。私は2番グリッドからスタートして、最初のコーナーを先頭で通過した。トップに立てば、もう絶対にミスはしてはいけないし、実際のところ、できるのはミスを避けることだけだ。そして、私はその仕事をやり切った。モナコは誰もが勝ちたいレースであり、勝てれば最高にうれしいレースでもあると思うよ。

■落としたレースの原因

——雨のなかでリードしていながら、スピンしたこともありましたね。

JS:正確に言えば、私は(ゾルダーの)レースをリードしていて、路面は徐々に乾きつつあった。バックストレートに出たところで、私は少しだけ後輪を縁石に乗せてみようと思った。路面がドライの時には、いつもそうしていたからだ。だが、タイヤが縁石に触れた瞬間にスピンして、再スタートできなかった。

——スウェーデンでは、2番手を争っていたジョン・ワトソンと絡んでリタイアしました。

JS:どうにかして彼を抜きたかったのに、けっこう抜けずにいたんだ。誰かが後方から迫ってきたこともあり、思い切ってヘアピンで飛び込んでみたが、試みは失敗に終わった。

——あの年には、エンジントラブルも何度かありました。

JS:最悪だったのは、燃料ピックアップの問題に悩まされ、なかなか解決できなかったことだ。しかも、なぜかプラクティスや予選よりも、レース中に発生することが多かった。走っている時に燃料の供給が途絶えて、いきなりエンジンが止まってしまうんだ。

JS:チームは何度も何度もピックアップを作り変えた末に、やっと燃料がパーコレーションを起こしていたことに気づいた。そして配管に圧力バルブを設けると、トラブルはすっかり解消された。ホッケンハイムでも、私はトップを走っていたのに、シケインのあたりで急にエンジンが止まり、ニキ・ラウダに追いつかれ、抜かれてしまったんだ。

——そのホッケンハイムでは、ポールポジションを獲得。あなたは予選で、お兄さんのイアン・シェクターのスリップストリームを使わせてもらったという記事を読んだことがあります。

JS:そうだったかもしれないが、よく覚えていない。少なくとも、狙ったわけではないと思う。あの長いストレートで誰かを抜いてくれば、結果的に相手のスリップを使ったことになるだろうしね。

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