ところが、1回目のピットストップでフェルスタッペンと同じミディアムタイヤを装着していたルクレールは、スタート時にソフトタイヤを使用。すでに2種類のタイヤを使っており、必ずしもピットインする必要がないため、迷いが生じてしまった。最後まで走りきれないという判断を下したフェラーリは、フェルスタッペンの1周後となる20周目に、ルクレールをピットインさせたが、時すでに遅し。
「チームはとてもいい決定をしてくれて、2回目のピットストップのときにハードタイヤにしてくれた。それでシャルルに対して有利になることができた」というフェルスタッペンは、再びルクレールを逆転した。
コース上でほとんど互角だったルクレールvsフェルスタッペンの戦いは、ピットクルーも含めたチームの総合力によってレッドブル・ホンダが勝利した形となった。
レッドブル・ホンダとフェラーリのもう一方のドライバー同士の戦いはどうだったか。5番手からスタートしたガスリーはスタート直後にベッテルにポジションを奪われたものの、ミスのない走りを披露していた。

ベッテルはセーフティカー導入のタイミングでピットインしたのが功を奏して3番手に浮上するが、フェルスタッペンにオーバーテイクされた直後のブレーキングで判断をミス。フェルスタッペンに追突して最後尾まで落ちた。
ガスリーはルクレールにオーバーテイクを許したが、ベッテルもフェルスタッペンに抜かれている。ただ、ガスリーが冷静な走りに徹していたのに対して、ベッテルはミスを犯した。
連続表彰台はならなかったが、総合力ではレッドブル・ホンダのほうがフェラーリを上回っていたイギリスGPだった。

