
いずれにしても、夏のドイツGPはタイヤがオーバーヒートしやすいため、スタート時のタイヤは戦略上、非常に重要になる。Q2でミディアムを履いてコースインしたものの、ストレートでパワーを少し失ったフェルスタッペンはピットイン。レースでのタイヤ戦略と確実にQ2を突破するために、チームはここで予定を変えて、フェルスタッペンにソフトを装着させた。
「『大きなディスアドバンテージになりかねない事態の原因を作ってしまい、大変申し訳ない』と謝ったら、『明日は雨だから、心配するな』と言われました」(田辺TD)
ポジティブだったのは、チームメイトのガスリーが予選でフェルスタッペンに肉薄するタイムを叩き出したこと。ガスリーは前日のクラッシュでモノコックを変えていたため、今日の走りが心配された。
しかし、最後のアタックではフェルスタッペンから約100分の7秒差となる1分12秒180をマーク。最後のコーナーでコースをはみ出していたため、タイムは無効となったが、前日のクラッシュの影響を感じさせず、イギリスGP同様、力強い走りが戻ってきたことはレースに向けて明るい材料だ。
フェルスタッペンの2番手も、ガスリーの4番手も、今シーズンのレッドブル・ホンダとして、最高の予選結果だった。

