読者:鈴鹿風さんからの質問
──グランプリを転戦した中で、日本以外での好きな国を教えて下さい。

山本MD:スペイン、イタリアですかね。ご飯が美味しい!

──この仕事をしてきて最も嬉しかったことと、逆に最も辛かったことを教えて下さい。

山本MD:最も嬉しかったことは、レースに勝った時の喜びですね、昨年のスーパーGTのGT500でチャンピオン獲得。そしてもちろん、F1のオーストリアとドイツでの優勝、モータースポーツの現場に立ち会えてそこでの勝利というのは格別です。

 逆に辛かったことは、たくさんありすぎて……

 レースで勝つためには、他のチームより優れていないといけないわけですから、テレビなどには映らない、裏で動いている辛さというのは、なかなか言えない部分も多いし、組織の中で動いていますから、思い通りにならなかった時に、自分の考え通りにすればうまくできたのにと思う時の辛さが大きいですね……。

 僕は、基本ポジティブ派なんですよね。ネガティブにものを考え出すとキリがないですからね。

 会社組織でレース活動の中で重要な要素として、プロのレーシングドライバーと契約するわけです。レーシングドライバー、ライダーの仕事は怪我のリスクもある命をかける仕事であるし、1年1年……いや、1日1日で勝負しているわけですから、当然それなりの対価をもらうべきだと思っているんです。我々はその人たちの人生を預かっているとも言えるんですよね。

 ホンダの看板を背負って走ってもらうわけですから、当然こちらも真摯な態度で向き合わなければならないと思っています。担当者には、20代前半の3年間で選手のことを見極めなさいと言っています。

 我々は選手の人生を左右してしまう立場にあるわけです。20代後半になって先も見えないのに毎年契約更新すると、その選手自身のためにならないですからね。

 厳しいですが25歳くらいまでに判断してあげることが大事だと、そうすれば大学院卒業して再就職するようなイメージになるでしょうと言ってあります。

 それぐらいしっかりと、選手との契約を考えなければならないし、時には契約更新できませんと告げなければならなくなった時に理解を求め、言いにくい事も言わなければならない、そういう意味では普通の仕事よりも辛いかもしれませんね。

 いいことが100あれば、辛い事も100あるんです、人生そんなもんです!

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