メルセデス陣営はこれに対し“逆戦術”に出る。ハミルトンに26周目まで引っ張らせてからハードに交換、残り35周をこれでカバーする。一方フェラーリ勢は同じハードでも先に履き替えたから40周以上もしなければならない。タイヤの性能劣化度合が進めば追いつき、そこにチャンスを見出せるかメルセデス……。

2019年F1第15戦シンガポールGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2019年F1第15戦シンガポールGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)

 そうはいかなかった。シンガポールGPの法則=SC出動率100%、35周目と43周目と50周目に3回も入る状況が起きる。そのたびにフェラーリ勢がハードタイヤをケアできたのは言うまでもない。ベッテルは背後にルクレールを従えたまま、1年ぶり待望のトップチェッカーを授かった。12年目シンガポールGPに初めてフェラーリ・チームが1-2フィニッシュ。モンツァほどではなくてもマリーナベイの夜宴は盛り上がったことだろう。

 付記すると4位ハミルトンはきっちりと5位ボッタスに先行。17位ケビン・マグヌッセン(ハース)が最速ラップを58周目に樹立、それを狙ったボッタスは1点を追加できなかった。ハミルトンは依然として首位安泰の64点リード、フェラーリ勢とフェルスタッペンたちをほぼ100点リードしている。ここで負けてもチャンピオンシップ展開では痛くもかゆくもないだろう。

2019年F1第15戦シンガポールGP 表彰台
2019年F1第15戦シンガポールGP:表彰台に上がったセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

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