更新日: 2019.11.06 18:05
ピレリ、アメリカGPのタイヤに満足「広範囲に渡る戦略がみられたレースは我々が求めていたものだ」
2019 アメリカグランプリ 決勝
ボッタスが2ストップ戦略で優勝
1ストッパーのハミルトンは6度目のドライバーズタイトル獲得
2019年11月3日、オースティン
メルセデスのバルテリ・ボッタスが2ストップ戦略でアメリカグランプリを制しました。また、1ストップ戦略を採ったチームメイトのルイス・ハミルトンは2位でフィニッシュし、自身6度目のドライバーズタイトルを獲得しました。
例年同様、広範囲に渡る戦略がサーキット・オブ・ジ・アメリカズで展開され、レース終盤にはトップ3間で緊迫した戦略的な闘いが見られました。
■キーポイント
・ポールポジションからスタートしたボッタスは、2回目のピットストップ後、ハミルトンを追うかたちとなりました。その後、ボッタスはフレッシュなタイヤのアドバンテージを活かし、レース終盤トップに立ちました。
・ハミルトンは、トップ10グリッドでミディアムタイヤを装着してスタートしたドライバー中のひとりでした。ライバルたちよりも長いオープニングスティントを走行したハミルトンは、ハードへ交換する1ストップ戦略を採りました。この戦略には、完璧なタイヤマネジメントが必要でした。
・レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、ボッタスと同様のミディアム~ハード~ミディアムと繋ぐ2ストップ戦略を採りましたが、ハミルトンを抜くことはできず、3位でフィニッシュしました。
・フェラーリのシャルル・ルクレールは、3種類のコンパウンドを使用した2ストップ戦略で4位フィニッシュしました。ルクレールは、ソフトタイヤを使用したファイナルスティントでファステストラップポイントを獲得しました。
・レッドブルのアレクサンダー・アルボンが5位を獲得しました。接触によってオープニングラップでのピットストップを余儀なくされたアルボンは、ただひとりの3ストッパーとなりました。
・トップ6で5種類の異なる戦略が使用され、アメリカグランプリにおける戦略の多様性が強調されました。
・昨日同様の温暖なコンディションがタイヤ動作に影響を及ぼし、硬めのコンパウンドが好まれる傾向となりました。
■各コンパウンドのパフォーマンス
・ハード C2:鍵を握るレースタイヤとなり、アルボン以外の全ドライバーがハードを使用しました。1ストッパーで優勝を狙ったハミルトンは、ハードタイヤによるファイナルスティントで32周を走行しました。
・ミディアム C3:4名を除く全ドライバーがミディアムを使用しました。また、トップ5グリッドのドライバーがミディアムでスタートしました。
・ソフト C4:ファステストラップを記録した4位のルクレールを含め、多くのドライバーが燃料の軽いファイナルスティントでソフトを使用しました。
ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「1ストッパーで優勝を狙ったハミルトンと、フレッシュなタイヤで後を追うドライバーたちとの緊迫した闘いがレース終盤に見られました」
「ハミルトンは優勝できませんでしたが、戦略の重要性を示す見応えある闘いでした。スリリングなレースを経て、6度目のドライバーズタイトルを獲得したルイスを讃えたいと思います」
「また、ハミルトンと異なる戦略でレースを制したバルテリも祝福します。気温が低かった金曜日よりも温暖なコンディションとなったことで、硬めのコンパウンドを使用した1ストップもしくは2ストップの判断が難しくなったと思います」
「実際、表彰台中の2名が2ストッパーでした。上位から下位まで、終始広範囲に渡る戦略が見られました。これは、我々がまさに求めていたレースです」
■コンパウンド毎のラップタイム上位:
・ハードタイヤ
ルイス・ハミルトン:1分38秒446
バルテリ・ボッタス:1分38秒916
シャルル・ルクレール:1分39秒361
・ミディアムタイヤ
バルテリ・ボッタス:1分36秒957
ランド・ノリス:1分38秒074
マックス・フェルスタッペン:1分38秒214
・ソフトタイヤ
シャルル・ルクレール:1分36秒169
アレクサンダー・アルボン:1分38秒029
ニコ・ヒュルケンベルグ:1分38秒437
■最長スティント:
・ハードC2:カルロス・サインツJr. 37Laps
・ミディアムC3:ロマン・グロージャン、ルイス・ハミルトン、セルジオ・ペレス 24Laps
・ソフトC4:ランス・ストロール 26Laps