いよいよ、ホンダF1の2020年が開幕する。新たな開幕戦となる7月3日から始まるオーストリアGPに向けて、HRD Sakuraのセンター長としてホンダF1のパワーユニット開発を指揮する浅木泰昭は、オンライン会見で「もう2位を目指すという目標はないので、シリーズチャンピオンが今年の目標。最低でもメルセデスと五分のところまではなんとか持って行きたい」と抱負を語った。

 そのホンダが、新たな開幕戦に投入するパワーユニットの仕様は、本来の開幕戦だったオーストラリアに持ち込んだものとは異なっている。浅木によれば、「スペック1.1」だという。このフレーズを聞いたとき、筆者は正直少し驚いた。というのも、HRD SakuraのF1部門の体制が変更された2018年以降、ホンダはスペック名に小数点以下の数字は入れてこなかったからだ。

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