木曜日の会見で最も盛り上がったストーブリーグの話題は、レーシングポイントのシート争いについてだろう。正確には2021年にレーシングポイントはアストンマーティンとしてF1を戦うため、その来季のシートを巡る噂だ。
これは第2戦シュタイアーマルクGP直後に、レーシングポイントとセバスチャン・ベッテルが話し合いの場を持ったという噂によって火がついた。
その噂について尋ねられたセルジオ・ペレスは「F1では何が起きても不思議ではない」と前置きして、こう続けた。
「噂は知っているよ。あるチーム関係者から聞いたよ。それが誰かは言わないけど、ウチのチームじゃない。でも、僕には契約がある。だから、僕から言えることは、いまはそれは単なる噂というだけ。それ以上、僕がその噂に付け加えるものはない」
つまり、ペレスは噂を否定しなかった。もちろん、同じ質問はペレスの後で記者会見を行ったセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)にもぶつけられた。
最初にレーシングポイントに関する質問を受けたとき、ベッテルは「これに関して、僕から話すことはない。来年どこかで走るのか、走らないのか、そして1年後にまた戻ってくるのかも僕は何も決めていない」と語ったが、記者たちは同じ内容の質問を繰り返して、ベッテルの本音を探ろうとした。
するとベッテルは、「これって、さっき答えたよね」と言って、次の質問へ移ろうとするが、司会者が「もう一度、答えてくれますか」と返すとちょっと困った表情で、こう言った。
「さっき、なんて言ったっけ? 覚えていないんだけど(笑)」
そして、微笑みながら、観念した表情でこう続けた。
「そうだね、話し合いはあった。ただ、それは先週、ルノーのことを質問されたときにも言ったように、単なる話し合い。まあ、雑談といったところかな」
どうやら、噂は本当であり、交渉は現在進行形のようだ。