ふたりとも、正式に来シーズンの契約を終えたわけではない。ただ、先週時点での下馬評によれば、すでにボッタスが新たな契約延長に同意したとみられるほか、ハミルトンの契約についても遠からず確定する模様だ。
そんななかでウォルフは、惨憺たる結果に終わった2019年シーズンから復調に向けて努力を続けるウイリアムズを称賛した。実際に、直近の2レースともラッセルが予選Q2に進出するという成果を上げている。
メルセデスに転じる前には株主でもあったウイリアムズの状況を見て、ウォルフは「常々気にかかっているチームだけに、今の状態はとてもうれしい」と述べた。
「昨年はいつもグリッド後方にとどまっていたが、そこからほぼ中団の位置にまで大きく飛躍した。マシンが予選でかなり力を発揮できているのだろう。大きな前進を遂げていると思う」
ウォルフは、ラッセルがゆくゆくはトップチームでブレークしたときに、今の経験が成長の糧になるはずだとも述べた。
「彼の学びは続いている。それが我々と彼の双方にとって今後重要になってくるだろう」
残念ながら、ウイリアムズの2020年型マシン『FW43』は予選と比べて決勝で力を発揮し切れていないようだ。ラッセルも、彼にとっては非常に大切なチャンピオンシップポイントにまだ届いていない。
「僕たちは土曜日にはとても速いのに、日曜日にはかなり苦しんでいるんだ」とラッセルは認めた。
「けれど、全体を見て、これまでの進歩に目を向けると、特に予選については相対的に満足できる状況だよ」
「多くのプラス要素がみられる。あとはマイナス要素を是正して、レースウイーク全体を通してペースをつくっていければ良いだけだ」