元F1ドライバーのジャック・ビルヌーブが、今のF1はファンの拡大を目指してハリウッド化、あるいはX Games化を目指しているとして、この方向性を続けていけば逆にF1は破壊されると警告を発した。

 視聴率低下や観客数減少などの傾向を受けて、F1は人気を向上させるための策を幅広く検討、さまざまな規則変更を導入しようとしている。しかし現在F1解説者も務めるビルヌーブは、F1にエキサイティングな要素を取り入れようとすることばかり考えているのは間違いであると考えている。

「まず何よりもショーを盛り上げることを目指しているのだとすると、僕らは間違った戦いをしている」とビルヌーブがフランスのLe Figaro紙に語ったとF1iが伝えた。

「今の僕らはF1をX Gamesのようなものにしようとしている。一日中インターネットに時間を使い、10分ごとに興味の対象が変わるようなティーンエイジャーを満足させようとしてね」

「だがそれではF1にならない。決勝中にクルマが爆発したり、2万回も横転したり、1万回もオーバーテイクしたり、ドリフトしたり、スピンしたり、ということにはならないからだ。そこまでのレベルの興奮を追い求めるべきじゃない。そういうことを目指して決断がなされていくと、F1は自らを破壊することになる」

「F1の過去の栄光を取り戻す必要はある。でも何よりも回復すべきなのは信頼だ。人工的に作られたハリウッドのショーのようであってはならない。そういう方向に向かえば、このスポーツはどんどんつまらなくなっていく」

 一番最近、F1上層部が大きな批判の対象となった問題は、予選システムに関する決断だ。今シーズン開幕直前に予選方式を変更、開幕戦で不評だったためにいったんは元に戻す方向で大筋で決まったものの、関係者全員の合意はなされず、結局はひとまず新システムを継続することとなった。
 ドライバーたちはF1の現状、今後の方向性に強い不満を持ち、F1の意志決定プロセスを見直すよう求め、団結して声を上げている。

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