レースは24周目に再開。首位ハミルトン、2番手ストロール、3番手にセーフティカー導入前にピットインを済ませていたガスリー、4番手ルクレール、5番手ライコネン、6番手ジョビナッツィ、7番手にサインツJr.、8番手ノリス、9番手ボッタス。10番手ラティフィ、11番手リカルド、12番手フェルスタッペンという順位。右リヤのタイヤ交換に手間取り4.7秒かかったペレスは14番手まで後退してしまった。
レース再開直後の24周目のパラボリカ出口でルクレールはリヤが流れ、カウンターを当ててコースを飛び出しバリアに激しくクラッシュ。これでセーフティカー(SC)が導入されるが、タイヤバリアのダメージが大きく、マシン撤去のため重機がコースに入ることによりレースは25周目に赤旗中断となり、各車は26周目にピットレーンへと戻った。
順位は首位ハミルトン、2番手ストロール、3番手ガスリー、4番手ライコネン、5番手ジョビナッツィ、6番手サインツJr.、7番手ノリス、8番手ボッタス、9番手ラティフィ、10番手リカルド、11番手フェルスタッペン、12番手オコン、13番手クビアト、14番手ペレスというオーダーになった。
レースは27分間の中断を挟んで午後4時20分に再開。27周目にコースインしてセーフティカー先導でフォーメーションラップを行い、グリッドに並んで28周目からスタンディングスタートでレースのリスタートが切られた。
この間にハミルトンは新品のハードタイヤに交換、2番手ストロールは新品のミディアムに換えてタイヤ交換を済ませた。3番手ガスリーも新品ミディアム、マクラーレン勢をはじめ中団勢はそのままのタイヤで臨む。
ストロールは出遅れて2番手ガスリー、3番手にライコネン、4番手ジョビナッツィとなり、ストロールはターン4でオーバーシュートしてターン6でサインツJr.に抜かれてしまった。しかしターン8で抜き返して5番手を取り戻す。フェルスタッペンはストレートで思うようにパワーが出ず出遅れて14番手に後退。
首位ハミルトンがこの周にピットインして10秒ペナルティを消化しトップから29秒遅れでコースに復帰。ファステストラップを連発しながら集団を追いかけていく。これでガスリーがトップに立ち、ジョビナッツィも30周目にピットインし10秒ペナルティを消化した。
モードを変更をトライしたもののパワーユニットの調子が戻らないフェルスタッペンも30周目にピットインし、そのままマシンを降りてリタイアとなった。
33周目のパラボリカでワイドになったライコネンをサインツJr.が34周目のターン1で抜いて2番手へ浮上。4秒前のガスリーを0.3秒ずつじわじわと追いかけていく。35周目にはストロールがターン4〜5でライコネンをパスして3番手に上がり、ノリス、ボッタス、リカルドもこれに続いていく。
ハミルトンはアルボンに追い付いたものの、最高速が伸びないためなかなか抜けない。しかし40周目のターン1でアルボンが右フロントをロックさせてオーバーシュートし、ハミルトンはターン4でこれをパス。さらにラッセル、グロージャンらを次々と抜いていき、47周目にはライコネンを抜いて入賞圏の10番手まで挽回してきた。
レースが残り10周を切ってもなお、首位ガスリーと2番手サインツは0.3秒差のペースでじわじわとギャップを縮める神経戦を繰り広げていく。サインツはDRS圏内に入るまでバッテリーをチャージしながらバトルを仕掛ける準備を整えていく。
残り2周、2台のギャップはまだ1.5秒。しかし52周目にサインツはさらにプッシュしてついに最終ラップのコントロールラインでは0.7秒まで迫ってくる。
しかしガスリーはミスを犯すことなくサインツに決定機は与えず、0.415秒差で逃げ切ってトップでチェッカードフラッグを受け、初優勝を挙げた。アルファタウリにとってもトロロッソ時代の2008年イタリアGP以来チーム2度目の優勝となった。
2位はサインツ、3位ストロールという表彰台。4位ノリス。5位ボッタス、6位リカルド、ハミルトンは7位まで挽回しファステストラップも記録、8位オコン、9位クビアト、10位ペレスという大荒れのレースとなった。