ハミルトンはファステスト連発の走りで首位ボッタスに迫り、20周目のターン1でDRSを使ってパスしトップに立った。20周目を迎える頃には3番手フェルスタッペンとの間に12秒以上のギャップが広がる。ハミルトンはボッタスより0.3秒ほど速いペースで走り、ボッタスとのギャップを8秒まで広げていくが、28周目にはボッタスのペースは完全に落ちてしまう。
ソフトタイヤのままハイペースを保つガスリーは21周目のターン1でサインツをパスして5番手へ上がる。ここで再びセクター2〜3で小雨が降るが、レーダー上は大きな雨雲はなく小雨に留まる。
23周目にフェルスタッペンがピットインしミディアムタイヤに交換。エステバン・オコン(ルノー)の前6番手でコースに復帰した。26周目にサインツJr.がピットインしこちらもミディアムに交換。27周目にはセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がピットインしてハードタイヤに交換しアルボンの後ろでコースに戻った。
28周目にガスリーがピットインし、ミディアムに変えてリカルドの前8番手でコース復帰。しかしタイヤに熱が入る前にリカルドに抜かれ10番手ライコネンからもプレッシャーを受けるが、なんとかこれを凌ぎきった。
33周目、各車がそれぞれ1回のピットストップを残す状態で順位は首位ハミルトン、2番手ボッタス、3番手ルクレール、4番手フェルスタッペン、5番手はターン1からターン7までサイドバイサイドのバトルでオコンを抜いたペレス、7番手ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)、8番手リカルド、9番手ガスリー、10番手サインツJr.となった。
34周目に1ストップ作戦のルクレールがピットインし、ハードに交換して4番手、フェルスタッペンの9秒後方でコースに復帰。フェルスタッペンとしてはルクレールとの争いになり、3番手を守り切るためにはこのまま最後まで走り切るしかなくなってしまった。フェルスタッペンはルクレールのペースを見ながらほぼ同じタイムでギャップを維持しながら走る。36周目にはラッセルもピットインしハードタイヤに交換して15番手へ。
40周目にハミルトンがピットインしてハードタイヤに交換。2番手を走っていたボッタスもよく41周目にピットインするが、ボッタスはソフトタイヤを希望したもののハードタイヤを履いてハミルトンの後方2番手でコースに戻る。
ガスリーは45周目のターン1でリカルドを抜いて7番手を取り戻す。これを見てペレスはピットインしソフトタイヤに履き替えてガスリーの2秒前で戻り6番手を守る。これで4番手ルクレール、5番手にミディアムのまま走り続けるオコン、6番手ペレス、7番手ガスリー、ペースが落ちたリカルドをサインツJr.が抜いて8番手、10番手にライコネン。
53周目にようやくオコンがピットストップを行い、新品ソフトタイヤに交換。作業に手間取って4.5秒かかってしまったが、リカルドの前8番手でコースインしなんとかポジションを守る。これで首位ハミルトン、15秒後方に2番手ボッタス、25秒後方に3番手フェルスタッペン、45秒後方に4番手ルクレール、75秒後方にソフトがタレてきた5番手ペレス、6番手ガスリー、7番手サインツJr.、8番手オコン、9番手リカルド、10番手ベッテル、11番手ライコネンまでがずらりと繋がる。
63周目のメインストレートでインにブロックしたペレスと抜きにかかったガスリーがあわや接触という場面も。ガスリーは翌周のターン1でアウトからペレスを抜いて5番手に上がり、その次にはサインツも同じターン1でペレスを抜いた。
首位ハミルトンは足が攣っていると言いながらもファステストラップを更新しながら後続を引き離していく。最終的に2番手ボッタスに25.592秒の差を付けて今季8勝目をポール・トゥ・ウインで挙げた。これでミハエル・シューマッハーの記録を抜き、通算92勝目で史上最多記録を樹立した。2番手ボッタス、3番手フェルスタッペン、4番手にルクレールが入り、5番手ガスリー、6番手サインツ、7番手ペレス、8番手オコン、9番手リカルド、10番手ベッテルという結果になった。