──最大のライバルでもあるハミルトンを打ち負かすために、何か変化の必要は感じてますか。

ボッタス:ルイスと戦うのは、絶え間ないメンタルトレーニングだよ(笑)。正直言って、精神的にかなりきつい。ドライビング技術自体は、決して大きく劣っているとは思わない。それでもレース週末では、全てがうまく回り、強い気持ちを持ち続けないと、彼には勝てない。そんな今までやってきたこと自体は、今後も変えようとは思わない。とにかく全存在をかけて、ぶつかっていくだけだね。ルイスはそれだけ、偉大なドライバーなんだ。

──具体的に2021年シーズンは、どんな戦いを仕掛けていくつもりでしょう。

ボッタス:自分のドライビングを向上させていく。それだけだよ。何年やっても、進化の余地はあるからね。特定の分野ということではなく、あらゆる部分を少しずつ進化させて、結果的により強いドライバーになる。毎レースそのつもりで、必死に戦うだけだ。

──メルセデスは2020年、コンストラクターズ選手権7連覇の偉業を果たしました。その強さの秘密は何だと思いますか。

ボッタス:いろいろな要因があるけど、長いシーズンを戦い抜いて最後に勝つためには、高い信頼性は欠かせない。ここでいう信頼性は機械的に壊れないことはもちろん、レース運営上のミスの少なさ、ドライバーの安定したパフォーマンスも含めてのことだ。たとえとびきりの速さがあったとしても、シーズンを通して安定して発揮できなければ、頂点には立てない。メルセデスはそれができている。しかも毎年ね。これは凄いことだよ。

あとは、目標の立て方かな。おそらくライバルチームは、メルセデスに追いつき、追い越すことを目指してマシン開発をしていると思う。それに対してメルセデスは、自分たちをさらなる高みに引き上げることが目標だ。言葉で言うのは簡単だけど、目標が低過ぎればライバルたちに追いつかれてしまうし、現実からかけ離れ過ぎていたら達成不可能だ。その辺りの目標の立て方が、実に的確なんだ。

──勝ち続けることで、モチベーションが下がることはない?

ボッタス:逆だね。2021年も勝ってやろうと、さらにモチベーションが上がるよ。それは僕らドライバーや現場のエンジニアだけでなく、ファクトリーのスタッフ、事務職に至るまで同じ気持ちだと思う。そして勝ち続けることで、さらに優秀な人材が集まってくる。好循環だね。

──もしレーシングカーのコレクションをするとしたら、これはぜひ欲しいというマシンはありますか。

ボッタス:まず何よりも、僕のキャリアの原点であるゴーカートが欲しいね。実際に探しているんだけど、残念ながらまだ見つかっていない。もし将来的にコレクションするとしたら、やはり自分が乗ったクルマだろうね。今、実際に1台だけ所有しているのは、2014年のウイリアムズF1だ。オーストリアGPで初表彰台を射止めたマシンで、その記念にチームから贈られたんだ。

2014年 ウイリアムズFW36
2014年 ウイリアムズFW36

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