トップ争いは2台に絞られ、36周目に2番手ベッテルがピットインしてアンダーカットを仕掛ける。しかし静止時間は3.3秒とやや遅く、翌37周目に首位オコンがピットインして2.3秒で作業を終え、アウトラップでプッシュしたベッテルの僅か目の前でコースに戻る。しかしベッテルは諦めずオコンの背後でプッシュを続ける。3番手サインツは上位2台よりも速いペースで走行しトップ争いへと徐々に追い着いていく。

エステバン・オコン(アルピーヌ)&セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)
優勝を争うオコンとベッテル

 39周目にアロンソが最後にピットインして角田の前5番手でコースに戻る。ガスリーは40周目のターン1でラティフィを抜いて7番手に上がった。その一方でマシンのダメージが大きくアンダーステアとオーバーステアが共存するというフェルスタッペンは40周目にピットインしてミディアムに履き替えた。

 サインツを抜けないと見たハミルトンは47周目にピットインして新品のミディアムに履き替え、ひとつポジションを落としてアロンソの後方5番手でコースに戻る。ハミルトンは1分18秒715のファステストラップを記録し、首位オコンより2〜4秒速いタイムで猛烈な追い上げを見せる。

 アルファタウリは49周目のターン1でタイヤがフレッシュなガスリーを先行させ、角田は7番手に下がる。フェルスタッペンは50周目のターン1でライコネンを抜いて11番手へ上がり、ラッセルを先頭とするトレインにも追い着いていく。

 ハミルトンは55周目にアロンソに追い着き、ターン2、そしてターン4でアウトに並びかけようとするがアロンソは老獪なブロックを見せる。ハミルトンは57周目にも再び仕掛けるが、同様にアロンソがインに飛び込ませず巧みにハミルトンのラインを消していく。63周目にもターン1から2、4でチャンスが訪れるが抜ききれず。しかしアロンソは65周目のターン1でインにブロックラインを取りながら入ったところで僅かにフロントをロックさせてワイドになり、ハミルトンは次のターン2でインに飛び込んでようやく4番手に上がった。さらに67周目には周回遅れのリカルドの影響を受けたサインツをターン1で抜いて3番手に浮上した。

フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)
4番手を争うアロンソとハミルトン

 首位オコンは1.5秒後方にベッテルを従えながら最後までポジションを譲らず、アロンソが数周にわたってハミルトンの追撃を抑えたこともあってトップでチェッカードフラッグを受け、昨年サヒールGPに続く自身2回目の表彰台にしてF1初優勝を挙げた。2位には今季2回目の表彰台となるベッテル。そしてハミルトンは最後尾から追い上げて3位表彰台を獲得し、ドライバーズチャンピオンシップの首位に浮上した。

 4位には猛攻を凌ぎきったサインツ、5位にアロンソ。6位ガスリーは残り2周でピットインして中古のソフトタイヤに履き替え、最終ラップに1分18秒394のファステストラップを掴み獲った。角田裕毅は7位フィニッシュで8位ラティフィ、9位ラッセルとウイリアムズ勢がダブル入賞を果たした。

 フェルスタッペンは60周目のターン2でアウトからリカルドを抜いて10位に入り、1ポイントを持ち帰った。しかし手負いのマシンでは前のラッセルに追い着いても抜くことはできず、10位でレースを終えている。

エステバン・オコン(アルピーヌ)
2021年F1第11戦ハンガリーGP エステバン・オコン(アルピーヌ)
セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)
2021年F1第11戦ハンガリーGP セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)
ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2021年F1第11戦ハンガリーGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

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