35周目にルクレールがピットインしミディアムに交換。左リヤタイヤのロスで4.8秒を要してボッタスの前13番手でコースに復帰するがフレッシュなミディアムタイヤを活かしてポジションを挽回していく。36周目にペレスとアロンソもピットインし、ペレスはここで右リヤが外れず8.9秒のロスを喫したもののアロンソに先行は許さずフェルスタッペンの前5番手に留まった。フェルスタッペンは左フロントのグレイニングに苦しみ、フレッシュなミディアムタイヤのアロンソに38周目のターン2でインに入られて7番手に後退してしまう。
残り15周で2番手ハミルトンはファステストラップをさらに塗り替えながら首位ノリスに迫っていく。これに対してノリスもファステストで対抗してみせる。43周目にハミルトンはついに1秒以内の差に追い着き、攻勢を掛ける。しかしノリスはセクター3が速く、ハミルトンにDRSを使わせない。
ペレスは44周目のターン13でインに飛び込み、ターン14のアウトからリカルドを抜いて4番手に浮上。さらにペースの落ちた3番手サインツを追いかけ、47周目のターン13でパスして3番手へ浮上した。
46周目には小雨が降り始め、ハミルトンは一気にノリスの背後に迫る。47周目のターン5でノリスは止まりきれずにコースオフするが、なんとかハミルトンを抑え込んだ。かなり雨脚が強くなり、セクター2はかなりスリッパリーになる。47周目にはボッタスやラッセルがピットインしてインターミディエイトに履き替えるが、ピットが準備されていたハミルトンは入らず。
48周目にフェルスタッペン、サインツ、リカルド、ストロールもピットインし、首位ノリスはピットインを拒否するが、後方にピットストップ分のギャップがあったハミルトンは49周目にピットインしインターミディエイトに履き替える。
ハミルトンは2番手のままでコースに戻り、残り4周で20秒差を追いかける。51周目にはいよいよ雨脚が強まり、セクター2はかなりの水量になりノリスはターン5で止まりきれずコースオフ。バリアとの接触は避けるがハミルトンに抜かれ、これ以上の走行は不可能だと判断してピットに戻り8番手まで後退する。この間にフェルスタッペンは2番手に浮上することに成功した。
ハミルトンは大逆転劇で今季5勝目、キャリア通算100勝目を飾った。2位には50秒差でフェルスタッペン、3位サインツ、4位リカルド、5位ボッタス、6位アロンソ、7位ノリス、8位ライコネン、9位ペレス、10位ラッセルという結果になった。角田は雨に合わせてソフトタイヤ交換のギャンブルを取ったものの失敗に終わり17位でレースを終えている。



