■評価 5/10:自ら勝利を投げ捨てたルクレール

 シャルル・ルクレール(フェラーリ)は、比較的楽につかめただろう勝利を、自ら投げ捨てた。週末を通してずっと良い仕事をしていたのに、18周目のクラッシュで、すべてを台無しにしてしまった。予選ではサインツほどの速さはなかったものの、それでもうまくラップをまとめてポールをつかんだ。決勝序盤の16周では、より速いマシンに乗るフェルスタッペンを相手に見事な防御をしていたのだが……。今回のミスの代償はとてつもなく大きい。

 この週末、一番期待外れだったひとりはセルジオ・ペレス(レッドブル)だろう。フェルスタッペンのペースにまったく及ばなかったが、予選Q2とQ3ではいい仕事をしたことで、最悪の週末になることは回避できた。純粋にペース不足のためにメルセデス2台とサインツに抜かれたこともさらに残念だった。

 地元ヒーローのピエール・ガスリー(アルファタウリ)は、AT03のアップグレードに大きな期待を寄せていたものの、良い週末を送ることができなかった。予選Q1の最終ラップでミスをして敗退。決勝で挽回を目指したが、アルボンを抜こうとしてコースオフするなどして、入賞圏内に入れなかった。

 2戦にわたって活躍したミック・シューマッハー(ハース)だが、今回は振るわなかった。予選でも決勝でもチームメイトほどの速さがなかった。周冠宇との接触でスピンを喫したのは不運だった。

2022年F1第12戦フランスGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)とマッティア・ビノット代表
2022年F1第12戦フランスGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)とマッティア・ビノット代表

■評価 3/10:ラティフィ、アップグレードマシンに乗っても事態が好転せず

 今回は周冠宇(アルファロメオ)にとって、その短いF1キャリアのなかで最も良くない週末だった。ボッタスよりはるかに遅く、決勝で挽回もできず、シューマッハーに接触してペナルティを受けた。

 ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)はようやくアップグレード版マシンに乗ることができたが、変わらずアルボンより遅かった。チームが来年に向けて新しいドライバーを探す理由を再び与えてしまったようだ。

ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)
2022年F1第12戦フランスGP ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)

■全ドライバー評価/F1第12戦フランスGP(10段階)

評価 10/10
カルロス・サインツ:予選9番手/決勝5位
ルイス・ハミルトン:予選4番手/決勝2位

評価 9/10
フェルナンド・アロンソ:予選7番手/決勝6位

評価 8/10
マックス・フェルスタッペン:予選2番手/決勝1位
ランド・ノリス:予選5番手/決勝7位
ジョージ・ラッセル:予選6番手/決勝3位
ケビン・マグヌッセン:予選10番手/決勝リタイア

評価 7/10
角田裕毅:予選8番手/決勝リタイア
エステバン・オコン:予選12番手/決勝8位
アレクサンダー・アルボン:予選15番手/決勝13位
ダニエル・リカルド:予選11番手/決勝9位

評価 6/10
セバスチャン・ベッテル:予選14番手/決勝11位
ランス・ストロール:予選17番手/決勝10位
バルテリ・ボッタス:予選13番手/決勝14位

評価 5/10
シャルル・ルクレール:予選1番手/決勝リタイア
セルジオ・ペレス:予選3番手/決勝4位
ピエール・ガスリー:予選16番手/決勝12位
ミック・シューマッハー:予選19番手/決勝15位

評価 3/10
周冠宇:予選18番手/決勝16位
ニコラス・ラティフィ:予選20番手/決勝リタイア

2022年F1第12戦フランスGP 表彰式
2022年F1第12戦フランスGP表彰式 優勝マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2位ルイス・ハミルトン(メルセデス)、3位ジョージ・ラッセル(メルセデス)

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