先週、各チームのテクニカルディレクターとFIAとが会合を持ち、この件についてさらなる議論を行ったといわれている。しかしサスペンションシステムに関して具体的に何を許し、何を許すべきでないのかについて、チーム間で意見の一致がみられなかったようだ。
Auto Motor und Sportの報道では、フェラーリからの疑問を支持したのは3チームのみだったということだ。
会合では、従来のサスペンションに戻る説、アクティブサスペンションへの移行、現在の油圧式コンセプトの許可などを含む、さまざまなアイデアが出たものの、チームの意見はまとまらなかった。
結局、ホワイティングが、プレシーズンテストがスタートする前に、新たな技術指令書という形で彼の見解をチームに伝えることになった。
この指令書が、チームが開発中のシステムを制限するもので、シーズン開幕直前にチームが大幅なデザイン見直しを強いられるのか、あるいは、問題となっている複雑なシステムがレギュレーションの範囲内であるという見解を示すものになるのかは、明らかになっていない。
いずれにしても、ガイドラインによって何が許されるのかが明確にされ、少なくとも27日のテストからチームがシーズン開幕に向けた調整を行えることが期待されている。
一方、ホワイティングの見解はアドバイス的な意味しか持たず、実際に合法かどうかを判断するのは各グランプリのレーススチュワードであるため、チーム間の意見に相違のあるまま開幕を迎えた場合、チームがライバルのシステムに対して抗議を行い、それがFIA国際控訴裁判所にまで持ち込まれる可能性がある。