ウインターテストから苦戦が続いていたホルヘ・ロレンソが、地元スペインGPでドゥカティ移籍初表彰台を獲得。「今日の3位は、優勝に匹敵する」と大喜びだった。
ハンドリングのヤマハに対して、エンジンパワーのドゥカティ。そのマシン特性の違いに苦労すると言われてきたロレンソだが、ドゥカティ攻略に向けて、まずは第一歩を踏み出した。これからどんな戦いを見せてくれるのか、大きな注目と期待が集まった。ロレンソを獲得したドゥカティ首脳陣も、まずは一安心という感じだった。
Moto3クラス、Moto2クラスに続き、MotoGPも制し、スペイン人が3クラスを制覇したスペインGP。しかも、最高峰クラスのMotoGPクラスは、ダニ・ペドロサ、マルク・マルケス、ホルヘ・ロレンソの3人が表彰台を独占、プレゼンターとして表彰台に上がったファン・カルロス元国王も大満足の様子だった。
決勝6周目の1コーナーで11番手を走っていたジャック・ミラーが、後ろにいたアルバロ・バウティスタの転倒に巻き込まれた。この8枚の写真は、その転倒後の一連の流れだが、巻き添え転倒となったミラーは、起き上がったバウティスタを後ろから突き飛ばし、さらに、バウティスタを罵倒し続けた。
この暴力行為と愚行に対し、審査委員会は、ミラーに1000ユーロ(約12万円)のペナルティを課した。ミラーは今季好調で、開幕から3戦連続トップ10フィニッシュ。今大会も絶好調でシングルフィニッシュを狙っていただけに、巻き添え転倒に、ついカッとなってしまったようだ。
しかし、一連な行動に対して、バウティスタの地元スペインのファンは怒り心頭。再スタート出来ずリタイアとなったミラーに大ブーイングを浴びせることになった。それにしても、この一部始終を見ていた者には、「えっ?1000ユーロのペナルティだけ?」という印象だった。